平野憲一の株のお話

為替ひとまずやれやれの108円台。

おはようございます。
 週明け9日のNY株。
 ダウは34.72ドル安の1万7705.91ドル、ナスダックは14.05ポイント高の4750.21ポイントと、まちまちの動きでした。NYSE出来高は9億6628万株。
 供給不安で強含みだった原油価格の反落(3%安の43ドル前半)、中国4月の貿易不振による非鉄相場の下落で、資源関連株中心に売りが出ました。
 ほぼ出そろった主要企業の2016年1~3月期決算は、予想の範囲内とは言えさえない結果で、4月雇用統計も大きく落ち込み、景気減速感が強くなって来ました。これで6月のFOMCでの追加利上げはほぼなくなりました。

 日本株。
 買われるものとそうでないものの2極化が進んでいる日本市場ですが、昨日の「昼エクスプレス」の番組中に、勝ち組投資家になるにはその強い銘柄に付いていくしかない、その為には吹き値を飛びつくのも必要と言う話をしました。その話を、月間投資手帖の久保木社長(ケイ・アセットの兜町事務所として編集局を使わせて頂いています)に話したら、「平野さん、それは酷だよ」と言われました。確かに、分かっていても高値を買うのは難しい事です。強く言い過ぎたと反省しています。ただ、筆者46年間の経験では、高値を買えない方が、安値を買えたら、それは下げの1丁目であると思っているからです。ですから、思い切って高値を買ってから下げてしまった(間違った)時は、安値でナンピン買いをしない事です。買うともっと下がりますよ。トレンドが変わらなければ上がって来ますから。買わないのに更に下がったら、それはロスカットです。(また酷な事を言ってしまいました)
 本日の市場の外部与件は、原油安ドル高です。最近は原油とドルが連動して、あたかもドルが変動した分、ドル表示の原油価格が変わる事になっています。105円も危なかったドル円が、いつの間にか108円台半ばに戻っています。欧州会見で安倍首相が介入の可能性を否定しなかった事や、オバマ大統領の「為替は各国それぞれの問題」(アメリカには他国の為替への強制権は無い)と言う発言で、ドルの買戻しが入ったと思われます。
 決算が佳境に入っています。先の見える銘柄に資金が集中する流れは変わりません。ホームページで決算短信が簡単に手に入ります。注目していた銘柄の研究には良い時です。短信をしっかり読み込んで、明日が見えたら買えば良し、見えなかったら買わなければ良いだけです。投資家は王様です。市場を上から目線で、余裕を持って見ましょう。
 中国の株価が冴えません。本日消費者物価が発表になります。今のところ無視されていますが、これ以上波乱になると、さすがに材料となるかも知れません。

 本日の日経平均予想レンジ 16150円―16350円。

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