平野憲一の株のお話

平野憲一から皆様へ感謝の気持ちを込めて株のお話をさせていただきます。

まだ予断は許されない。

おはようございます。
週明け20日のNY株。
ダウは129.71ドル高の1万7804.87ドル、ナスダックは36.87ポイント高の4837.21ポイントと反発。NYSE出来高は9億0864万株。
欧州株の軒並みの大幅高を受けて買い先行となり、一時は上げ幅が270ドルを超えました。しかしその後は、イエレンFRB議長の議会証言を21、22両日に控えて、様子見ムードとなりました。

日本株。
英国の直近の世論調査で、残留派が離脱派を上回った事で、欧州株価は軒並み3%を超す大幅上昇となりました。市場はリスクオンになって、日本株の決定要因の1つであります原油先物は続伸しました。しかし、離脱優位でポンド売りドル買いのポジションが積みあげられていた為、その解消でドルが売られました。ドル円は再び103円台でこちらは日本株にとってマイナスです。
昨日予想以上の大幅な買戻しとなりましたが、出来高が示す通り、まだ新規買いは入って来ないようです。今日も、欧米株の反発や原油高は好材料ですが、ドル円の103円台は市場のムードを冷やしそうです。英国のEU離脱問題も、残留派が若干優位になったとは言え、その差はわずかで、開けて見なければ分からない状態は続いています。メディア報道のわずかな変化で、波乱になる事も十分考えられます。実質的に結果を織り込む金曜日の朝まで、予断は許されないという事です。

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「英国EU離脱」はどちらの結果でも株価上昇!

おはようございます。
 今日は「世界難民の日」だそうです。2000年に国連によって制定されましたが、当然、英国も賛成したはずです。女性議員殺害によって中断していた離脱・残留両派の活動が再開され、木曜日の国民投票に向けて、紛糾はピークを迎えます。EU離脱の大きな争点の一つが移民問題で、そんなタイミングで「世界難民の日」を迎え、英国民はどう思っているのでしょうか。先週末の欧州株価は、イタリア3.5%、ギリシャ5.4%、スペイン2%、他の主要国1%台前半の上昇となっています。
 昨日日曜日の、東洋経済オンラインの筆者のマーケットコラムのタイトルは、「英国EU離脱」はどちらの結果でも株価上昇です。あまりにも当然の事なのか、逆にそうではないのか、それとも株価低迷で興味が無くなったのか、いいね!が150個程と少ないです。

 本日の日経平均予想レンジ 15600円―15800円。ドル円104円台後半、原油しっかり、EU残留派優勢で、買戻し期待。

 今日の予定は
5月の貿易統計(午前8時50分、財務省)
5月の百貨店売上高(午後2時半)
5月の主要コンビニ売上高(午後4時、フランチャイズチェーン協)
黒田日銀総裁が講演(午後4時50分、慶大三田キャンパス)

 4875メディシノバですが、ラッセル2000インデックスの、銘柄入れ替えが今週末24日に迫っている中で、6/10(金)に新規採用候補先リストがFTSEより発表され、その中に、4875メディシノバが入りましたが、その割には動きに迫力がありません。新規採用が確定したわけではない事と、この指数の銘柄入れ替え作業はかなりルール通りに動く事が理由のようです。ラッセル2000の時価総額は2兆ドル(208兆円)で、8本のETFが組成されていまして、その8本のETFの時価総額も400億ドル(4兆1600億円)もあります。事前に他のファンドが買っておいて当日クロスしてETFに入れるなどと言うチマチマとした事などやらないようです。採用確定したら少なくとも280万株の買いが入ると言われていますので、採用決定日の翌日27日(月)からの動きに注目しています。

昔は、

おはようございます。
 昔の話をし出すと人生、仕舞の証拠と言われるので、あまり「昔は、昔は、」という様な事は言わないようにしていますが、日経CNBCへの視聴者さまからの投稿を見ると、昔の話もして下さいと言うご意見もかなり見られます。考えてみるとメジャー媒体での現役の解説者としては、昔の事をしゃべれる数少ない一人で有るので、時々は話して見ようかなと思っています。
(平成資産バブルの時の思い出は、以前何回かこのブログに書きました。筆者としては今後の異次元バブルを予想していますが、どうやらまだ時間がかかりそうですので、今は書くことを休んでいます。バブル相場が見え始めたら再開します。)

 筆者が業界入りした1970年は、10月1日の国勢調査で、日本の人口が1億372万人となって、有史以来初めて1億人を超えた年でした。勿論当時は特別な感慨はありませんでしたが、今後の人口推計によると2050年に再び1億人を割るそうです。つまりは、我々団塊世代の生きた80年が、人口の面では日本のピークだったという事です。国の勢いの多くの部分は人口によりますが、それを乗り越えるイノベーションがあれば、国力を維持・発展できると思います。それをリードする企業群がこれから大きく成長するのは当然で、非常に楽しみです。

 消費の世界でも、電子商取引が、人工知能搭載でより深い消費者の理解を生み、そのシェアを大きく伸ばすでしょう。その真ん中に居るのが2352エイジアです。
 4304Eストアーも新しいシステムを取り入れながら革新的な発展を遂げる可能性を秘めています。両社が結びついたら、夢のコラボが出来るのですが。

来週の相場。いよいよ英国民投票の週。

おはようございます。
 週末17日のNY株。
 ダウは57.94ドル安の1万7675.16ドル、ナスダックは44.58ポイント安の4800.34ポイントと反落。NYSE出来高は21億2428万株(SQです)。来週の英国のEU離脱問題を抱えて、結局動きが取れないまま週末を迎えたと言う感じでした。 
 中国が、アップルの「iPhone(アイフォーン)6」と「6プラス」について、中国企業の特許を侵害しているとして販売停止を命令した事で、アップル株が売られたこともダウの下げ要因でした。
 
日本株
 6月10日の世論調査で離脱支持が増え、欧州株急落で始まった今週でしたが、
週初に、FOMC利上げ、日銀追加緩和、英国離脱のあるなしを組み合わせ、8通りあったシナリオは、利上げ無し、追加緩和無しが確定し、週末には、英国問題だけの2つの選択肢だけになりました。この英国のEU離脱(ブリグジット)がショック的に作用した1週間でした。また、利上げ無し、緩和無し両方とも円高要因で、ドル円は一時103円台に突入しました。今も104円台すれすれで、波乱の芽は抱えたままです。
 先週末の世論調査で、離脱派が残留派を超えた事で始まったこのブリグジットショックですが、その時の賭け屋のオッズは「残留に80%」で、英調査会社プレキンが行った、欧州拠点のヘッジファンド270社の調査でも79%が残留を予想していました。筆者周辺のファンド関係者も皆「結果的には残留だよ」と言う意見でした。23日の国民投票が近づくと、「一気に現実的になるよ。離脱して良い事は何もないからね」と口をそろえていました。ところが日が進むにしたがってそのオッズは逆の方向に動き、50%半ばまで低下しました。現実的になって残留に傾くはずが、逆に離脱派が勢いを増したので、さすがに彼らファンド関係者も慌てだしました。これが欧州株暴落となり、日本株もつれ安し、16日(木)の日経平均は485円の大幅安で、4月の2番底を割ることになりました。
残留派女性議員が射殺されると言う不幸な事件で、過激な行動に出た犯人への反発で、残留確率は10ポイント上がり65%(ブックメーカーのベットフェアの賭けオッズ)となっていますが、不安は拭えていません。
 しかし、 スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は16日、脱退が決定し、スイスフラン相場が急騰すれば対応策を取ると表明し、政策金利のマイナス幅を拡大することも排除しないと述べています。ジョルダン総裁は離脱の可能性は高まっているものの、スイス中銀の基本シナリオではないと述べています。
とにかく開けて見なければ分からない状態は続いています。
来週の予定、国内は
【20日(月)】
5月の貿易統計(午前8時50分、財務省)
5月の百貨店売上高(午後2時半)
5月の主要コンビニ売上高(午後4時、フランチャイズチェーン協)
黒田日銀総裁が講演(午後4時50分、慶大三田キャンパス)
【21日(火)】
4月27・28日の日銀金融政策決定会合議事要旨(午前8時50分)
4月の全産業活動指数(午後1時半、経産省)
5月の粗鋼生産(午後2時、鉄連)
株主総会=ゆうちょ<7182>、三井物<8031>
上場=AWSホールディングス<3937>、ストライク<6196>がマザーズ
【22日(水)】
株主総会=東芝<6502>、かんぽ<7181>
上場=ジェイリース<7187>がマザー
参院選公示の見通し(投開票は7月10日)
【23日(木)】
木内日銀審議委員会見(午後2時、ホテル日航金沢)
4月の景気動向指数改定値(午後2時、内閣府)
株主総会=シャープ<6753>、三菱重<7011>、日本郵政<6178>
上場=バーチャレクス・コンサルティング<6193>がマザーズ▽コンピュータマインド<2452>が東京プロマーケット
【24日(金)】
15・16日の日銀金融政策決定会合「主な意見」(午前8時50分)
5月の企業向けサービス価格(午前8時50分、日銀)
全国信用金庫大会(午後3時、経団連会館)
中曽日銀副総裁が全国信金大会であいさつ(午後3時36分、経団連会館)
株主総会=三菱自<7211>、伊藤忠<8001>、三菱商<8058>、セコム<9735>
気象庁3カ月予報
【25日(土)】
株主総会=ベネッセHD<9783>
海外では
【21日(火)】
6月の独ZEW景気期待指数(午後6時)
米レッドブック週間小売売上高(午後9時55分)
API米週間原油在庫(22日午前5時半)
イエレン議長上院銀行委員会で証言
【22日(水)】
ECB理事会(金融政策発表・記者会見なし)
5月の米中古住宅販売(午後11時、NAR)
4月の米FHFA住宅市場指数
EIA週間原油在庫(午後11時半)
株主総会=フォルクスワーゲン(独ハノーバー)
イエレン議長下院で金融政策証言
【23日(木)】
◆英でEU残留問う国民投票
ECB拡大理事会
5月のユーロ圏PMI(午後5時、英マークイット)
米週間新規失業保険申請件数(午後9時半、労働省)
5月の米新築住宅販売(午後11時、商務省)
5月の米景気先行指数(午後11時、コンファレンス・ボード)
EIA週間天然ガス在庫統計(午後11時半)
米週間金融統計(24日午前5時半、FRB)
【24日(金)】
英国国民投票結果
6月の独IFO景況感指数(午後5時)
5月の米耐久財受注(午後9時半、商務省)
6月の米ミシガン大消費者景況感指数確定値(午後11時)

 来週の日経平均予想レンジ 15250円―16000円。

ひとまず一服。

おはようございます。
 16日のNY株。
 ダウは92.93ドル高の1万7733.10ドル、ナスダックは9.99ポイント高の4844.92ポイントと小反発。6月のNAHB住宅市場指数が予想を上振れた為、引けにかけて買い戻しが入りました。

 日本株。
 日銀金融政策決定会合は、筆者としては、がっかりのゼロ回答でした。当然ドル円は105円突破で、一時103円台となりました。こうなる事は当局も分かっていたはずですが・・。もう日銀は異次元集団では無く、ただの小役人組織です。常識的な事しかできません。分かり易くなって良かったかもしれませんが。
 6月相場の8つのシナリオは、FOMC利上げ無し(ドル安円高)、日銀ゼロ回答(円高)と言う結果確定で、英国のEU離脱あるか無しかの2つのシナリオを残すだけになりました。こちらも分かり易くなりました。各種世論調査の平均値で、離脱支持が残留支持を上回った為、株価は、ブリグジットショックになっています。賭け屋のオッズも、残留支持率は、そんな馬鹿な選択は無いと言うレベルの78%から、64%、更に54%と急速に低下しています。
 しかし、前半2つがバッドな結果になって、3つ目もやばいと言う時に、為替103円台で止まりました。株価は、4月の2番底を切ったので、2月の1番底(日経平均15000円割れ)が見えて来ましたが、この様にかなり織り込んだ状態で、離脱決定となっても、瞬間的1番底危機はあるとしても、すべての不透明シナリオが明白になっての、反転の形も見えます。
 昨日の日経平均予想PERが12.9倍と、2月12日の1番底の時の12.97倍に到達しました。移動平均かい離率(25日がマイナス6.83%、総合かい離がマイナス26.41%)が、2月のマイナス11.87%、マイナス53%と比べ、まだセリングクライマックス感が不足しています。しかし、平野銘柄の優等生だった2352エイジアの動き(引け値ベース高値から36%の下げ)を見ると、マザーズ・新興市場銘柄には、セイリングクライマックス的下げが見えます。エイジアの将来性はまったく変わらず、再び再エントリーのタイミングのところだと思いますが、昨日書いたように、基本的に、新興市場銘柄は、ナンピン買い下がりの守りの銘柄群ではありません。ここでの売り物をこなして、戻り態勢に入った事を確認してからの攻撃(買い)がベストです。頑張りましょう。

 本日の日経平均予想レンジ 15400円―15650円。
前2つのイベントが確定し、次(ブリグジット)まで少し間が空きますので、買い戻しが入ると思います。
昨日のレンジは1000円間違っていました。無意識に希望が入っていたようです。修正済み。

 今日の予定は、国内で
5月の半導体製造装置BBレシオ(午後4時)
株主総会=ソニー<6758>
上場=やまみ<2820>がジャスダック▽歯愛メディカル<3540>が東京プロマーケット
海外では
5月の米住宅着工(午後9時半、商務省)
EU財務相理事会(ルクセンブルク)
明日土曜日に
5月の中国70都市住宅価格(午前10時半、国家統計局)があります。

日銀金融政策決定会合最終日

おはようございます。
 15日のNY株。
 ダウは34.65ドル安の1万7640.17ドル、ナスダックは8.62ポイント安の4834.93ポイントと続落です。NYSE出来高は9億0314万株。
 注目のFOMCは、利上げ無しの現状維持の金融政策を発表しました。予想通りでしたが、年内2回とした政策金利見通しを引き下げなかったことや、逆に2016年10~12月期と17年の実質GDP伸び率予想の下方修正もあって、株価は5日続落となりました。ドルも一時105円前半まで売られましたが、イエレン議長の会見で、7月の利上げの可能性に触れた為、105円台後半に戻しました。

 日本株。
 最悪シナリオの第1段目は通過しました。これは予想通りでしたので、材料は織り込み済みで、反応は限定的でした。再び7月に利上げがあるか無しかで、今回の6月シナリオが終わった後のスタート地点になります。
第2段目、日銀政策決定会合は、ゼロ回答と言う最悪シナリオが織り込まれつつありますが、こちらは一部(筆者を含む)に期待感もありますので、実現(ゼロ回答)したら、反応はFOMCの結果よりも大きく現れるでしょう。

 中小型・新興市場株が大きく下げています。それについて一言。
高値でうまく売れた方や、早めにロスカットが出来た方は、この押し目は買いで良いと思います。ブリグジット波乱が収まれば流れは急速に戻ると思います。
まったく売れなかった方は、資金潤沢な余裕筋の方以外は、ここでのナンピン買いのタイミングは、はっきり戻りを確認してからが良いと思います。中小型・新興市場株は、攻撃してこそ価値があります。ナンピン買い下がりの守りの銘柄群ではありません。おそらく数か月したら、「なんであんな美味しいところを買わなかったのだ」と反省する事になるかも知れませんが、ここはしっかり下値を確認してからにしましょう。「安値を狙わず」が新興市場株で強い投資家・負けない投資家になる基本だと思います。そうは言っても、買いたくなったら遠慮なく買ってください(笑)。
 とにかく今日は、日銀金融政策決定会合最終日、結果待ちです。勿論、黒田日銀総裁会見(午後3時半)も注目です。日経CNBC番組構成も忙しくなりそうです。

 本日の日経平均予想レンジ 15800円―16000円。まったくのゼロ回答で下限割れ、サプライズあって上限突破。

最悪シナリオの条件が1つでも変われば、

おはようございます。
 14日のNY株。
 英国の欧州連合(EU)離脱懸念から来るリスクオフの流れは止まりません。欧州が大きく続落です。英国だけでなく、フランス、イタリア、スペインと言った主要国株価は、皆2%台(ドイツDAXは1.43%)の下げです。
NY市場も、これを受けて4営業日連続下げです。FOMCの結果を翌日に控えて動きにくい事情も影響して、ダウは57.66ドル安の1万7674.82ドル、ナスダックは4.89ポイント安の4843.55ポイントの引けとなりました。

 日本株。
 昨日は、中小型個別株にとって厳しい日となりました。マザーズ指数が、10.33%と言う大きな下げで1000ポイントを割れました。残念ながら、4月からの大2段上げは終了で、しばらくは戻り売りです。追証回避の事前売りがかなり出ていたようです。引けで戻れなかった銘柄は、追証が解決出来なかった為今日の寄り付きで更に売りが出るでしょう。我慢のところです。
 市場は、FOMC利上げ無し(円高継続)、日銀政策決定会合ゼロ回答、英国のEU離脱決定と言う、最悪のシナリオを織り込んでいる現在、1つでも逆に出れば、反転材料です。日経平均予想PERが既に13.23倍です。下げても大した事ありません。ここからは自信を持って買い下がりしましょう。余裕資金が無い方は、日本の株式市場、政権の政策、黒田総裁(もし今回ゼロ回答だったら筆者はあの人を見限ります)を信じて我慢しましょう。
 今日の予定は、国内では、
◆日銀政策委・金融政策決定会合(16日まで)いよいよです。
5月の首都圏マンション発売(午後1時、不動産経研)
13日時点の石油製品価格(午後2時、エネ庁)
稲野日証協会長会見(午後2時半)
中西地銀協会長就任会見(午後2時15分)
5月の工作機械受注確報値(午後3時、日工会)
◆5月の訪日外国人数(政府観光局、午後4時)
株主総会=トヨタ<7203>
◆上場=アトラエ<6194>がマザーズ▽ホープ<6195>がマザーズと福証Qボード
 海外では、
◆FOMC最終日(声明発表は16日午前3時ですよ)
◇イエレンFRB議長会見(16日午前3時半)
1~3月期のNZ経常収支(午前7時45分)
4月のユーロ圏対外貿易収支(EU統計局)
5月の米卸売物価(午後9時半、労働省)
◆6月のNY州製造業景況指数(午後9時半、NY連銀)
◆5月の米鉱工業生産・設備稼働率(午後10時15分、FRB)
◆EIA週間原油在庫(午後11時半)
4月の対米証券投資・国際資本統計(16日午前5時、財務省)

 本日の日経平均予想レンジ 15750円―16000円。

シンプルに考えましょう。

おはようございます。
 13日のNY株。
 欧州各国の2%前後の下げを見て、ダウも132.86ドル安の1万7732.48ドル、ナスダックは46.11ポイント安の4848.44ポイントと続落です。NYSE出来高は8億7062万株。英国の欧州連合(EU)離脱懸念はまだ収まっていません。特に投票が来週23日に近づく中で、英国民は熱から醒め、現実冷静に残留派が多くなると思われたのが、逆に離脱派が多くなって来ている事が不安を一掃煽っています。この時期の趨勢が重要だからです。

 日本株。
 こちらも昨日はブリグジットショックとなりました。ただでさえ今週は、日米の重要な金融政策の結果次第では波乱になる可能性が高かったのですが、そこに英国が加わりました。米利上げ有る無し、日銀の追加緩和有る無しを組み合わせると、4通りの選択肢に迷う週でした。しかし、それに英国のEU離脱有る無しが加わるとその選択肢は8通りになります。これだけ選択肢が多いと、投資家は迷い、行動は委縮します(行動経済学)。
 こう言う時はシンプルに考えましょう。もし国民投票でEU離脱となったとしても、すぐに欧州が混乱するわけではありません。EUと英国との新しい条約締結まで、年単位の時間がかかります。米国利上げが今回無くても、世界で1番好調な経済なので、いずれそれを誇示する為の利上げはあります(円安)。日本の追加緩和は、今回無くともデフレ脱却(CPI恒常的に2%)まで、エンドレスで政策は出ます。マーケットにとって8通りの組み合わせの内、最悪の組み合わせになっても、すでに今の高まる不安感を考えるとかなり織り込んでいます。英国も米国も日本も手をこまねいているわけではありません。ここから買い下がる気持ちで良いと思います。日経平均EPSが昨日しっかり1200円に乗せました。2月のようにPER13倍を割れても、15600円です。
 そんなシンプル志向が、昨日の4875メディシノバの一時ストップ高に表れています。ラッセル2000インデックスに採用されたらETFに組み入れなければなりません。推定300万株近くの買いが入るとの見方もあり、採用の可能性はかなり高いとの見方もあります。シンプルに行きましょう。

今日の予定は国内◆4月の鉱工業生産・出荷・在庫指数確報(午後1時半、経産省)です。
海外は◆FOMC(15日まで)いよいよ今晩から。
◆IEA石油市場月報(午後5時)
◆5月の英消費者物価(午後5時半、国民統計局)
◆4月のユーロ圏鉱工業生産(EU統計局)
◆5月の米小売売上高(午後9時半、商務省)
◆5月の米輸出入物価(午後9時半、労働省)
◆米レッドブック週間小売売上高(午後9時55分)
◆4月の米企業在庫(午後11時、商務省)
◆API米週間原油在庫(15日午前5時半)
◆米ゲーム見本市E3(16日まで、ロサンゼルス)  です。

 本日の日経平均予想レンジ 15850円―16100円。

さあ、いよいよ注目の週です。

おはようございます。
 23日にブリグジットを控え、欧州株にリスク回避の動きが高まっています。先週末の欧州株価はイタリアの3.62%安を筆頭に、ドイツ、フランスも2%台の下げとなりました。FTSE100の下げは1.86%で、英国がEUを離脱すると、英国よりEUの方がダメージが大きいという事を株価は表しています。
 ブリグジットとは、「Britain(英国)」と「Exit(出口)」の造語です。筆者が情報担当になる前に居た部署が、ロンドンからの注文を受けていましたので、その後もそこからの情報を貰っていましたが、シティーの関係者は、EU離脱などあるわけがないとずっと言っていましたし、筆者もそんな馬鹿な選択は無いと思っていました。従って、ここへ来ての離脱賛成派の増加は驚きです。
英国が、金融・工業関係者だけで成り立っていない事を見せつけています。都市以外の中高年層の島国DNAが蠕動している感じです。彼らから見れば、EU加盟によるさまざまなコスト負担、テロ、移民問題に耐えられないという事でしょうが、大陸と相いれない島国感情は、同じ島国である日本民族として気持ちは分かる気がします。

 本日の日経平均予想レンジ 16250円―16400円。

 今日は売り先行で始まると思いますので、3237イントランスや4875メディシノバが、その影響で静かなスタートにでもなればラッキーです。そんな余裕の気持ちを持って注目の週を迎えるとしましょう。

本日の予定は、
◆4~6月期の法人企業景気予測調査(午前8時50分、財務省・内閣府)
◆4月の産業機械受注(午前11時、産工会)
◆5月の投信概況(午後3時、投信協会)
◆榊原経団連会長会見(午後3時半) 
   です。
4~6月期の法人企業景気予測調査が注目されます。

個別株に日本の栄光を見る?

おはようございます。
 今週の動きは、昨日書いた通りです。FOMCでの利上げはほぼ無いという事で織り込み済み。日銀政策決定会合だけが変動要因のような感じですが、それさえも期待低調で、市場の雰囲気は良くありません。あの元気の良かった日本はどこに行ってしまったのでしょうか。
 筆者が業界入りした1970年頃は日経平均の事を普通に「ダウ平均」と呼んでいました。あっちの方は米国ダウと言っていたように記憶しています。そして、ダウ平均は何千円の世界でした。初めてダウ平均が1万円を超えたのは1984年初頭の事でした。(翌年正式に「日経平均」になりました)
 1万円を超えた時、師である石井久氏の言ったことを鮮明に覚えています。「この1万円は、1万円の為の1万円では無く、2万円の為の1万円だ」と言うもの。「単なる通過点」と言うより迫力があるでしょ。「桐一葉・・」で有名ですが、うまい事を言うと思います。あの時は本当に、未知の世界に入って行く高揚感がありました。それをバンバン煽ってくれました。
 もう二度と再び日本は、あのころの元気を取り戻せないのでしょうか。人口減少の壁を突破できないのでしょう。希望は捨てたくありませんね。
 そんな気持ちの持って行き場所が、中小型・新興市場株になっているような気がします。企業単位で元気な日本を再現してくれる希望を見い出しているのかも知れませんね。
 明日は、まず3237イントランスの暴騰に期待します。
 それから、米国中小型株の代表的な指数のラッセル2000インデックスの、銘柄入れ替えが6/24に迫っていますが、米国時間6/10(金)18:00に最初の新規採用候補先リストがFTSEより発表されました。この中に、なんと4875メディシノバが入っています。面白くなりました。
 このところ大人しくなっている4304 Eストアーもそろそろではないでしょうか。
個別株で日本の栄光を再現しましょう。

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