おはようございます。
週末29日のNY株。
ダウは57.12ドル安の1万7773.64ドル、ナスダックは29.93ポイント安の4775.36ポイントと続落。NYSE出来高は12億9204万株。
3月の個人消費支出は前月比0.1%増と3カ月ぶりの低い伸び率で、4月シカゴPMIも50.4と市場予想を下回りました。前日の1~3月期実質GDPも減速して、この日は、景気指標の弱さから、売り地合いの1日になりました。引き続きアップルは1.2%安と弱い動きです。
日本株。
原油はしっかりですが、為替が、先日イレギュラー的につけた107円を割って来ました。しかも106円45銭で、多くの投資家が考えている下値105円で止まるのか、不安が広がっています。これを受けてシカゴCME日経平均先物は、1万5880円と1万6000円を割れています。またも弱地合いに突入です。
この様な動きになぜなるのでしょうか。売り方が死んだふりして攻撃タイミングを狙っていたのでしょうか。「日銀政策決定会合の結果がどう出ようとも売り予定だった」と言うのは後講釈です。少なくとも筆者の取材した範囲では、売り方にそんな余裕はありませんでした。もし黒田総裁が、あんな今のマーケット事情をまったく無視したゼロ回答をしなければ、彼らが窮地に立ったと思います。
それにしてもこの動きは、今の日本市場の特徴です。市場を支配しているのは、外国人投資家で、しかもその外国人投資家の間でも評判の悪い高速取引(HFT)を駆使する一部のヘッジファンドです。彼らは動いた方に瞬時に動く獣です。アメリカ本国では、その弊害が認識され規制が強化されつつあります。彼らにとってやりにくくなった世界市場で、日本だけが天国なのです。例えは悪いですが、かって厚生省のエイズ血清剤の規制が世界から10年遅れた為、多くのエイズ患者を出しました。その時の製薬会社が、東京証券取引所と言えます。今は株式会社なので収益を考えなければならないのは当然で、世界の嫌われ者でも収益に役立つので、大切なお客として扱っています。日本の市場、そして一般の投資家にどんな影響を与えているか分かっていません。前斉藤社長時代に、ある中小証券の社長が「このままでは中小証券はつぶれる」と言う訴えに対する答えが、「証券会社がつぶれても投資家は困らないが、取引所がつぶれたら困るでしょ」と言っていたことを思い出します。
さて、ここまで書くのに1時間を擁しました。(色々考えますので)
予告した投資道場ですが、今回は考え方だけを述べます。
報道されました通り、立花証券創業者石井久氏が92歳で逝去されました。筆者が1970年に立花証券に入社以来、相場の考え方、ものの考え方を教わって来ました。実は、筆者の父親と同じ年齢で、顔つきも似ていて、旧姓も同じ石井(父は婿なので)という事もあって、父親の様な感じを持っていました。父は10年以上前に亡くなりましたが、あの時の「しょんぼり感」と同じような気持ちに今陥っています。父親を2度亡くした気持ちです。
さて、相場の神様と称された石井独眼流こと石井久氏が常に言っていたことがあります。「相場は勉強すれは8割は分かる。君勉強だよ」と。
8割も分かるとはすごいとも言えるし、神様でも8割しか分からないのかとも言えます。それだけ相場は難しいという事です。頑張って強い投資家・負けない投資家になりましょう。ではまた明日。