平野憲一の株のお話

アーカイブ : 2016年01月

整合性の罠

おはようございます。
 静止している物体は静止し続け、運動している物体はそのまま等速度運動を続ける慣性の法則が物理学にはありますが、それを利用したとも思える20%の法則と言うのが相場観にあります。方向を変えて20%動いたら、もうその動きは止められないと言うものです。上昇を続けていた相場が、高値から20%以上下がると下落が続くと言われて、調整局面または弱気相場に入ったと判定されます。日経平均が、昨年来高値(20946円から)から20%ラインぎりぎりまで下がった昨年9月の安値を下回った年初からの波乱で、弱気相場に入ったと言われる所以(ゆえん)です。
 この20%の法則は上げ方向にも適用できます。イランの輸出再開を織り込んで26ドル台まで売られたWTI原油先物は、34ドル台をつけた後、33ドル台後半で強含んでいますが、安値より20%以上の上昇となって、法則を適用すると底を打ったことになります。サウジやロシアの減産情報もあって、需要が一瞬で消えたリーマンショック時でも30ドルを切らなかった事も考えると、26ドル台で底を打ったと見る事にさほどの無理は生じない感じます。
 さて、この20%動くとその方向で等速度運動が続くと言う「相場慣性の法則」は、ウォール街の統計的研究から生まれました。過去の投資で有効だったからです。この法則から言うと弱気相場に入った日本と、底を打った原油価格、どちらが勝つかとなりますが、まさに矛盾ですね。
 それは別にして、過去の習性を参考にして相場観を立てるのは重要な事で、今は我々の持っているパソコンのレベルでも、過去の分析は短時間に出来ます。従って最適な法則はすぐに見つけだすことは出来ます。しかしそれは過去の事であって、未来の事ではありません。過去の必勝法を未来に適用して大きな失敗をすることを「整合性の罠」と言います。
 ビッグデータ解析で無限の未来があるように言われていますが、しょせんは過去の統計力が高まるだけです。原因と結果がはっきりしている事象は高度な未来予測が出来るかも知れませんが、相場は簡単ではありません。最近人工知能関連銘柄(エイジアはすごい動き)が注目されるのは相場自身がそれを分かっているからではないでしょうか。高度なビッグデータ解析が行きつく先は人工知能なのでしょうか。
 少なくとも今は、人工知能より人間知能が上です。「もうはまだなり、まだはもうなり」と言われますが、人間知能が考えた「もう」感は大きな価値があります。結果的にまだであっても、あなたが考えた「もう」は、大きな間違いはないと思います。

サプライズから来週へ。

おはようございます。
 週末29日のNY株。
 ダウは396.66ドル高の1万6466.30ドル、ナスダックは107.27ポイント高の4613.95ポイントと大幅続伸です。NYSE出来高も16億3401万株と大商いです。日銀による予想外のマイナス金利導入は世界経済の減速ムードを後退させ、アジア・欧州株高となりました。この流れ受け、買い優勢で始まったアメリカ株は、原油価格の33ドル台後半の値もちの良さも相まって買い戻しが進みました。注目されていた10~12月期の実質GDP速報値は年率換算で前期比0.7%増と、市場予想(0.8%増)とほぼ一致でした。

 日本株。
 昨日は、筆者の番組出演中のサプライズでした。事前に予測した体勢は取っていましたが、番組構成の組み替えやゲスト出演者への連絡等で、キャスターの佐久間女史や、ディレクターさん達は精神的に大変疲れたようでした。筆者は、裏方の仕事が無く、ほぼ予想した政策結果となったということもあって、とても心地良い仕事が出来ました。この様なバタバタ感は、相場急変の時のお客様への連絡で、何度も経験して来たので、逆にその頃を思い出してなつかしかったのかも知れません。
 さて、今回の黒田バズーカ第3弾は「金利」、「量」、「質」の新々3本の矢によってアベノミクスへの最大の危機を救いました。政権中枢の甘利大臣の失脚理由が、海外投資家が最も嫌う「政治とカネ」問題であった事で、ロングポジションを調整している海外投資家の格好の標的になり、再び16000円への接近・ブレイクの危険が大きくなっていました。
 昨日書いたように、アベノミクス移動平均とも言える36か月移動平均を再び割れると、アベノミクスを信じて来た投資家を失望させ、とても7月の参院選を戦えないからです。短期的にはこの危機を吹き飛ばしました。長期的にも金融緩和の領域を無限大にしました。これで、中国株が3000ポイントから3500ポイント越えの姿が見えてくると、日経平均もいよいよ本格反騰への道が開けるのですが。
来週は、月曜日の中国PMI、週末の米雇用統計を見る事になります。そしてそれが日本株本格反騰へのカギをにぎる事になります。

 来週の日経平均予想レンジ 17400円―18300円。

さあどうなる。

おはようございます。
 28日のNY株。
 ダウは124.98ドル高の1万6069.44ドル、ナスダックは38.51ポイント高の4506.68ポイントと反発。
年初からアメリカはポジション整理に入っているファンドが多いと言う環境で、FOMC声明文は、どストライク以外は何でも売りの結果でしたが、当局の言う様に引き締めではないので、資金は潤沢にあります。残念ながら、その資金は株に来なくて、ひとまず債券に行ったようですが、この日は、WTI原油価格が34ドル台(7時現在33.72ドル)に乗せるとさすがに株にも買戻しが入った様です。

 日本株。
 筆者は、日本株本格反発の条件として、原油35ドル、上海3500ポイント越えと言ってまいりましたが、原油は見えて来た感じです。2月からのイランの輸出再開は、依然として不安材料ですが、ここへきてロシアとサウジの減産の話が出ています。なにより、需要が一瞬で消えたリーマンショックの時でさえ30ドルを割らなかった原油が今回26ドル台まで行きましたが、この辺が底だったと言う感じです。
 問題は上海株価ですが、3500ポイントどころか、3000ポイントからもどんどん離れていきます。不安は有りますが、日本の市場は無視しているようです。株と女心(?)は、無視されると意外に反発するものです。期待します。
 さて、今日は日銀政策決定会合で緊張の一日になります。ECBのクリーンヒットの後、アウトにはなりましたがFOMCのアタリはまずまずでした。ダボス会議では黒田さん、打ち気満々でしたので、期待したいと思います。
 アベノミクスの推進役の一人であった甘利さんが退陣となりました。ここでまったくのゼロ回答だとどんな結果になるか分かっているはずだと思いますが・・。アベノミクス登場から36か月がたちますが、36か月移動平均は16338円です。アベノミクスを信じて来た投資家を失望させてはならないと思います。

 本日の日経平均予想レンジ 16800円―17300円。 レンジのどちらがブレイクされるか?黒田さん次第です

波乱無しか。

おはようございます。
 27日のNY株。
 ダウは222.77ドル安の1万5944.46ドル、ナスダックも99.50ポイント安の4468.17ポイントと大幅反落。NYSE出来高は11億2597万株。
 注目のFOMC声明文は、「世界景気や金融環境の進展を念入りに注視する」との文言が加えられ、景気に配慮した感じの良いものでしたが、3月の追加利上げの可能性を残したものとして、発表後は売り優勢になりました。ただ、声明文によるショック安と言う感じではありませんでした。事前に、狭いストライクぞーんが予想されていたため、どんな声明文でもいったん売ろうと言う投資家筋の動きで崩れたと言う感じです。企業業績の不透明感もそこにあるようです。

 日本株。
 FOMCを消化した後は、市場の注目は日銀金融政策決定会合となります。
下値不安が払しょくされない波乱の時に、ゼロ回答はあり得ないと思いますが、何らかの意思表示があっても、マーケットがどう反応するかは不透明です。ただ、新年からの大波乱で、多くのファンド筋は16000円までのヘッジ売りが済んでいるので、また16000円に接近するまで、大きな売り攻勢は無いと考えられます。昨日買われた銀行株やソフトバンクがの動きが注目されます。
今日は、番組が早いので、いつもより早く家を出ます。簡単ですが今日はこれまででお許しください。

 本日の日経平均予想レンジ 17000円―17200円。
 決定会合を控え、為替の118円台後半、原油32ドル台に戻り、波乱は無いと思われます。

体勢は見えて来た?

おはようございます。
 26日のNY株。
 ダウは282.01ドル高の1万6167.23ドル、ナスダックは49.18ポイント高の4567.67ポイントと大幅反発。
 WTI原油価格が一時32.36ドル(7時現在30.53ドルに戻っていますが)まで反発し、発表された主要企業決算が意外に好調で、1月消費者信頼感指数が予想より上振れた為、ダウは一時300ドルを超す上昇となりました。引け後発表になった注目のアップル決算は、一株利益上振れ、売上高やや下振れと言う微妙な結果で、時間外で小動きとなっています。

 日本株。
 上海株の波乱と言う不安があるので、まだマーケットの大勢ではありませんが、原油の26ドル、日経平均1万6000円で底を打っている感じです。再びそこへの接近または割れたとしても、ほぼ態勢は見えたと思われます。
 スプリントが人員削減で急落していましたが、10-12月期決算の赤字縮小が好感され大幅上昇しています。このところソフトバンクが日本株の足をかなり引っ張っていましたので、一気に戻れば個人投資家のセンチメントに好影響を与えると思います。
 いよいよFOMC結果が明日の朝に迫っています。昨日も申し上げましたが、声明文のストライクゾーンがかなり狭くなっています。昨年来安値の1万5666ドル(8/25)から大きく離れないと、米株弱気論が消えません。正念場です。ここではっきりしないと、また来週の中国PMIや雇用統計次第となりぬかるみが続く事になります。続くバッターの日銀政策決定会合共々期待したいところです。
 現在、週刊ポスト(超強気)と週刊現代(超弱気)のゲンポス戦争真っ最中です。批判を含めて有名になった筆者のポスト誌上の強気論ですが、本日立花証券ネットトレード・ストックハウスの講演会です。十分「説明責任」をはたして来ようと思っています。

 本日の日経平均予想レンジ 16900円―17200円。

なかなか難しいですね。

おはようございます。
 週明け25日のNY株。は208.29ドル安の1万5885.22ドル、ナスダックは72.69ポイント安の4518.49ポイントと反落。NYSE出来高は10億5666万株。買い戻し一順と、FOMCやアップル等企業決算発表を控えて様子見ムードのところを、再び原油価格の下げが直撃しました。WTIは率にして7%以上の下げで30ドルを割れた為、ダウも再び1万6000ドルを割り込みました。
FOMC声明も、米経済への自信とハト派的な政策をうまく表現しないと厳しい感じです。経済が強いからと年四回の利上げを強調したり、逆に景気不安で利上げを延期したりすると、どっちに転んでも株が下がる不安感が市場に広がり始めました。

 日本株。
 ようやく2連騰になってやれやれと思ったら、20%上がった原油はすかさず7%安、上海総合指数も3000ポイントを回復できず、筆者の考える本格反騰の条件「原油35ドル、上海3500ポイント」はまだ見えてきません。日銀の金融政策決定会合では、追加緩和(的な処置を含め)があれば株は上がり、なければ株は下がるとはっきりしていますが、FOMCの方は、前述のように複雑で、どういう表現なら株が上がるのか分かりません。
 こういう時は、しこしこと生きの良い中小型材料株をやりましょう。今週の立花ストックハウスで強く推そうと思っていた2352エイジアですが、コンプラで却下されました。確かに2700円の高値の翌日1700円では株価的問題がありますね。取引所も無視するわけには行きません。しかし、企業の実体はまったく問題ありません(筆者観)。電子商取引の世界で、人工知能を使った技術は他の追随を許しません。今年の大出世株になると思っています。チャートを見なから無理のないところを買ってください。
24日に4875メディシノバの取材報告をしましたが、なんと昨日25日に日経新聞(11面)朝刊に大きく紹介されていて、内容もよく分かっているようで、これで一般投資家も目を開くと思われます。しかもそこには、フィディリティの11.7%もの株取得や、ブラックロックやカルパースが株主に名を連ねている事は書いてありません。

 本日の日経平均予想レンジ 16800円―17000円。

ダブル双肩だと肩は4つ?

おはようございます。
 さあ、いよいよFOMC(26、27日)、日銀政策決定会合(28、29日)が大注目の1週間が始まります。10指にあまる不安材料の内、12年ぶりの安値(20日のWTI引け値26.55ドル)から、21.46%の立ち直りを見せている原油価格(32.25ドル)ですが、まだ本格的に戻るとは思われていません。相場の流れでは20%の変化と言うのは、逆張り・順張りの分かれ目になっています。20%までは押し目買いで良いが、20%を超えて下がると調整局面に入ったので、落ちるナイフは触るななどと言われます。しかし、実際の相場は、20%下がって調整局面に入ったと思われたところが底で、逆に20%上がったところが目先天井など度言う事が頻発します。原油価格にもそのような不安が拭いきれない事と、32ドルでは何も解決にならないという事だと思います。今後株式市場が大きな戻りに入る為には、筆者の感覚ですが、35ドルを超えてこないとだめだと思います。今年は40ドルから50ドルで落ち着くという穏健派の予測が見えてくるからです。
 同じような感覚論で、上海総合指数も3500ポイントを回復すると、今の3000ポイント割れの水準での底打ち意見が増え、日本株を押し上げる事になると思います。それまでは、ひとまずファンドのヘッジはずし相場(買戻し相場)の域を出ません。18000円位には戻るでしょうが、チャートを見て分かる通り、1年間のしこり玉をこなして昨年来高値を付けるのは大変です。2万円を超す為には、買戻しだけでなく、新規買いが入る環境が作られる事が条件です。その可能性は、今週のイエレンFRB議長と黒田日銀総裁の双肩にかかっています。

 本日の日経平均予想レンジ 17100円―17300円。

メディシノバ取材報告

おはようございます。
 原油投手や為替投手と、次々に変わるリスクオフ軍の継投策に抑えられていた世界株価軍は、ECB選手のヒットで流れが変わりそうです。次に控えるFRB選手や日銀選手の連続ヒットが期待されています。
 水戸証券本店営業部新春講演会も盛況に終わりました。信頼性に問題はあるものの中国のマクロ指標を説明し、冷静に対応する様申し上げました。ダボス会議が終わりましたが、そこでも「世界最高の成長率」を誇る中国に対する過敏過ぎる評価が指摘されています。ダボス会議では日銀黒田総裁が、2%の物価目標の流れに少しでも変調があれば速やかに「追加緩和」等何でもやると発言し、打ち気満々です。
 寒波襲来で九州佐賀県でも雪が降っているそうですが、アメリカ東海岸も大雪で、NY市場が月曜日正常に始まるか心配です。
 西海岸は慢性的な水不足は有りますが順調なようで、カリフォルニア州ラ・ホイヤとの1時間半にわたる、メディシノバ岩城社長と筆者の一対一の電話会談で、一度も天候の話は出ませんでした。
 取材の内容ですが、主力製品MN-001(麻薬・アルコール依存症、突発性肺線維症、多発性硬化症)、MN-166(非アルコール性脂肪性肝炎・NASH、筋委縮性側索硬化症・ALS)は、F2の治験対象者数の大規模化で開発速度は増しているようです。また特許期間が2018年までしかなく薬になってもすぐに特許切れでは儲からないのでストップしていたMN-029(抗がん剤)、MN221(過敏性大腸炎)も、2030年まで特許期間を延ばし、再び動き始めています。麻薬中毒の死者数が交通事故のそれをはるかに上回るアメリカの国民病が肝臓疾患です。FDAも当社のパイプラインに期待しています。
 昨年世界を驚かせたフィディリティの11.7%もの株取得は、当社の存在感を高め、証券会社(米国)が頻繁に訪れる様になったそうです。また、ブラックロックもカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)も株主に名をつられている事は意外に知られていません。同じカリフォルニアという事もあるでしょうが、年金が買っているという事は、信頼の証明でもあります。日本ではまったく情報不足です。何しろ四季報に載っていなのですから。(外国株のところにありますが)
 ナスダック市場で4ドルを超すと若干の売り物が出ていました。4年前の増資の時、株主にワラントを付けていましたが、これを利用してこずかいを稼いでいた筋が、逆に待ち株を増やす方向で動いているようです。このワラントの期限が3月で終わりますので、ショートする期間が限られるからです。創薬ベンチャーとしての業績と需給が大きく動き出した今年、いよいよ面白くなりそうです。
 国内の大手製薬会社も経営資源の効率的集中を図っています。例えば第一三共はガンと循環器、アステラスはガンと免疫等々です。従って収益を上げる新しいものは出来にくく、有望なベンチャー企業を見つけたら、買収の手に出ます。そんな話が出たらプラスアルファーですが、今の株価では話にならないと、岩城社長には一笑に付されました。以上90分の取材の簡単な報告です。

来週の相場。

おはようございます。
 週末22日のNY株。
 ダウは210.83ドル高の1万6093.51ドル、ナスダックは119.12ポイント高の4591.18ポイントと続伸です。NYSE出来高は11億9521万株。
 前日のECBの追加緩和の示唆を受けて、アジア・欧州株が急騰した為、買い先行で始まり、ダウは一時250ドル高になりました。原油にも買い戻しが入り、WTIは日本時間7時現在32.25ドルとなっています。

 日本株。
 前日の訳のわからない下げに続いて、昨日は訳のわからない上げ。どうなっているのかと言うところでしょうが、これこそファンドの市場占有率が80%を越している日本株の特徴です。取引所が外国人やファンドの使いやすい市場になるように努力してきた結果です。かって取引所の株主総会(その時は株主は証券会社だけ)の時、神戸のある証券会社の社長さんが、取引所の方針に対して「このままでは中小証券はつぶれてしまう」と言ったら、当時の斉藤社長は、「中小証券がつぶれても日本はつぶれないが、取引所がつぶれたら日本がつぶれてしまう」と答弁した事を、情報担当執行役員として出席していた筆者ははっきり覚えています。
 その後に斉藤社長はこう言いました。「文句があるならファンドより多くの注文を取ってこい」。中小証券のお客様は主に個人投資家です。つまり個人投資家がファンド以上の注文を出さなければ、取引所は益々ファンドに便利な改革をしていき、個人投資家には使い勝手の悪い取引所になって行きます。
 現実を嘆いてこんなことを言っているのではありません。筆者はいつも前向きです。この現実を逆手にとってなんでもできるのが個人投資家です。
 ファンドがヘッジをする時は、相場観や投資家としての感情を一切入れません。入れていたらファンドはすぐ破たんします。下げる時はひたすらヘッジ売り、上げる時はひたすらヘッジを解く。それだけです。その習性を余裕を持って利用すれば良いだけです。勿論、ヘッジ売りがどこで止まるか分かりません。この余裕は現物取引の世界です。信用取引をしている投資家は、筆者の「信用取引実践編」(一発で検索できます)をお読みください。
 さて、相場が大底を打ったかどうかはまだ分かりませんが、しばらくヘッジ解消の買いが入りますので、18000円位は有るかも知れません。継続して上がるかどうかは、上海総合指数がまず3000ポイントを回復して、3500ポイントに向って動く事が最低条件です。すべての道は中国に続くです。詳しくは明日。

 来週の日経平均予想レンジ 16800円―17800円。

 今日は水戸証券本店営業部主催の講演会が東京証券会館で開かれます。そこでじっくり説明します。

これも相場。

おはようございます。
 21日のNY株。
 ダウは115.94ドル高の1万5882.68ドル、ナスダックは0.37ポイント高の4472.06ポイント。NYSE出来高は12億0696万株。
ECBのドラギ総裁が3月の理事会で追加金融緩和に踏み切る可能性を示唆したことを受けて欧州株が上昇し、WTI原油先物が一時30ドル台を回復したことでひとまず落ち着きを取り戻しました。

 日本株。
 昨日は下げが下げを呼ぶ手の付けられない状態でした。ファンド筋はこうなるとただただロスカットやヘッジ売りを、相場のレベルに関係なく執行するだけです。個人投資家の押し目買いでは対抗できず、ファンドの売り終わり(下げ止まり)を待つしかありません。
 この混乱の原因はすべて中国にあります。リーマンショックの時中国は大緩和政策で世界を救いました。それが今世界を苦しめています。筆者がよく用いる相場循環表で、中国を流動性相場の初期に位置付けていましたが、間違いだったようです。まだ逆業績相場が終わっておらず、アメリカの流動性相場から業績相場への移行を妨げています。
 しかし、その中国も必死で修正を図っています。ECBも追加緩和を示唆しました。来週のFRBも日銀も、景気指標を見ながら柔軟に政策を実行すると言明していますので、当然ゼロ回答は無いでしょう。相場が落ち着き、売りが止まった暁には、急激な巻き戻し(買戻し)も考えられます。ここは我慢のところです。まだ底は確認できませんが、相場はいつもそんなものです。余裕筋は買えば良いと思います。

 本日の日経平均予想レンジ 16300円―16600円。

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