平野憲一の株のお話

日本精密、サイバーダイン、メディシノバ。

おはようございます。
 ようやく相場に春が訪れている感じですが、現実世界には花粉が舞っていて外に出(エントリー)たくない方も多いと思います。ますます個別株物色が高まると思います。

 日経CNBCの方に、7771日本精密と7779サイバーダインのご質問を頂いておりますので、ここでお答えしたいと思います。

 7771日本精密は、2月27日のブログでも解説しておりますが、大量保有報告書で「コマンドN」と言うところが登場し、手口から見るとその後も買い続けているようです。筆者は、日本精密の将来性や、岡林社長のものつくり人(びと)としての真摯な経営姿勢や、それを助ける経営陣の人柄に惚れ、この企業の成長と共に投資家の資産も増えると思って、推奨してきました。これからも期待できる材料が、企業活動の前進と共にリリースされると思っています。ただ、深堀取材をしてきただけに、筆者のこれからのコメントは、短期的に入り込んでしまった「仕手株日本精密」の株価の動きに影響を与えかねませんので、はっきり申し上げておきますが、筆者は「仕手株日本精密」とは一切関係ありません。日本精密本体に対しては、今後も取材を続けますが、短期的株価の動きについては、情報は一切持っておりませんので、今後の筆者の発言についてはそのようにご理解いただきたいと思います。しかし、筆者の複雑な気持ちとは裏腹に、筆者のファンたちは降って湧いた仕手戦に楽しみな気持ちのようですが。

 7779サイバーダインは、深堀取材はしていません。社長とも会っていません。この銘柄を講演会等で紹介しているのは、筆者の投資理論の一つである「日本の趨勢に資金を乗せろ」に1番ぴったりくる銘柄だからです。日本の趨勢は言うまでもなく、人口減少と高齢化です。介護ロボット(HAL)の将来性は抜群で、日本より海外で評価され、夢の企業として期待されてきました。いよいよこのHALが日本でも、希少疾病医療機器として販売承認され、夢が現実になって来ました。ところが株価とは面白いもので、現実に目覚めますと、今まで無視してきた美しくないものが見えて来ます。最大の美しくないものは、「続く赤字」です。今期黒字転換できるかがまずポイントで、その後の利益の伸びが株価を決定する普通の銘柄になっています。それでもその将来性は十分で、投資対象としては推奨できるものです。企業の時間軸と投資家の時間軸は常にずれます。日本の将来に役に立つ企業として応援する気持ちが大事だと思います。

 4875メディシノバのナスダックでの瞬間的波乱について筆者の考えを申し上げます。日本でしたら完全に風説の流布的なネガティブレポートが出た為です。ご存じのように当社は創薬ベンチャーの特徴ですが、10年間売り上げがほとんどありません。その10年間には予定通りに事が進まなかったり、退職者がいたり、色々な事がありました。それを乗り越えて来ている当社の創薬ラインに期待して、アメリカは税金を使って後援しているわけです。
ネガティブレポートはかなり膨大なもので、10年間のいろいろな事実をこれでもかこれでもかと書いています。日本の投資家から見るとびっくりで少し不安になりますね。しかし、これは週刊文春の様な一流週刊誌の告発記事では無く、所謂三流どころのゴシップ記事のようなものです。事実をすべて悪く解釈して書きますが、事実の無い全くのでっち上げではないので、法に触れるギリギリのところに存在するようです。事前に売っておいて下がったところを買い戻す方法です。(もちろんその手口がはっきり判れば罪になるようですが)ところが、よくあることらしく、アメリカの投資家はそんなことは承知の上で、すぐに正常に戻ったという次第の様です。

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