おはようございます。
いよいよ連休明けの相場が動き出します。しかも週末は早くもSQです。裁定買い残は20億株前後が平均的姿ですが、最近の先高観の無い市場では、裁定も組み辛く、現在14億株台半ばとなっています。売り圧迫要因としては限定的ですが、薄商いが続く市場では、やはり波乱要因の1つです。
今週の予定表を見ますと、日本は4月の消費動向調査(本日)、景気ウォッチャー調査(12日)、SQ,、黒田総裁講演(13日)、海外ではユーロ圏3月鉱工業生産(12日)、1-3月期GDP改定値(13日)、13日には米4月小売売上高、5月ミシガン大学消費者信頼感があります。黒田総裁の講演は注目ですが、やはりなんとい言っても、国内主要企業の決算発表のピークです。円高で、業績懸念が先行していますが、実際はどうなのか。日経平均予想EPSがじりじりと下げていますので、3番底攻防戦(2番底4/11の引け値15751円を下回らず反発)に勝つことが出来るかにおいて重大な注目点です。
また、原油価格もここで安定するかどうかが、日経平均の水準を決めます。厳しい経済環境を背景とする今の市場の、下支え要因が、過剰流動性「金余り」だからです。企業が通常の事業をしたり、個人が日常の消費をしたりするのに必要な金額以上の資金が世の中にあふれています。その供給源の1つが、原油価格の高騰を背景とした原油売り上げ収入だったからです。
本日の日経平均予想レンジ 16000円―16300円。
「投資道場」6日目
本道場は、「強い投資家・負けない投資家」になる為の、勉強の場です。その例題として、日本精密を取り上げていますが、特に今のタイミングで推奨しているわけではありません。まして決算前の重要な時に、特別な情報があるわけありません。筆者は、出来るだけ深堀取材をして、企業の実態に迫ろうとしていますが、その際1番心がけている事は、IR担当者や企業経営者に迷惑をかけない事です。IR担当者は、インサイドな情報だけを取ろうとする輩を嫌います。コンプライアンスに厳しい今、危険を感じるからです。我々アナリストが企業と深い付き合いをするためには、そんな危険を感じさせない信頼性が大事です。まして、決算前は、疑惑をもたれないように電話1本入れません。最も、深入りもせず、決算説明会の内容だけを要約してレポートにする所謂「説明会アナリスト」もどうかと思いますが。
さて、348円の高値を付けた後、3年後、5年後まで続くかもしれない本物語、前段最大のヤマ場を迎えます。2015年8月25日に274円となります。3回目の買い乗せ時に設定したロスカットポイント274円と同値まで下げました。上場トレンドラインに乗る為の、マイナートップ・ボトム法(筆者命名)からすると、この時明確に274円を割れたら、そこでロスカットでした。つまり日本精密の上昇劇はひとまず終わりと判断さるところでした。ファンダメンタルズの先行きが不透明になった訳ではないので、完全撤退ではありませんが、最低限の種玉を残して、半年かそれ以上の様子見期間に入るところでした。この最大のヤマ場は越えましたが、事実これから本年2月後半までの揉みあいとなりました。
そして、突然5%ルール報告であるファンドが登場し、ご丁寧にも「持ち分法適用会社」化宣言をしたのです。所謂仕手的な相場になりました。3月1日引け値で362円となり、昨年7月の高値348円を抜きましたので、テクニカルだけでは4回目の買い乗せ(この場合も3回目と同じ1000株)となりますが、ブログに何回も書いた通り、仕手戦は、ファンダメンタルズとテクニカルを超越しますので、「距離を置く」としました。つまり、4回目の買い乗せは無しです。結局、372円で仕手戦は終わりました。
問題は今です。その仕手戦の高値377円を先週末の引け値378円で抜いたのです。ここは非常に迷うところです。そこで、筆者の結論です。「まだ、仕手戦の後遺症が残っている感じですので、今回の買い乗せシグナルにも距離を置く」です。将来性のある当社ですからゆっくり育って欲しいと思っています。もうすぐ決算ですから、決算終わってから考えましょう。複雑になった株主構成もそこで分かるわけですから。