平野憲一の株のお話

SQ最終売買日、しのいだ買い方、次は攻撃?

おはようございます。
 9日のNY株。
 ダウは36.26ドル高の1万7000.36ドル、ナスダックは25.56ポイント高の4674.38ポイントと反発しましたが、NYSE出来高は9億5813万株と10億株を割れて低調でした。この日は米国内の石油精製品在庫が大幅に減少した為、WTI原油先物は38ドル台に再び乗せ3カ月ぶりの高値となりました。エネルギー株を中心に買いが入りましたが、翌日にECB理事会を控えて上値での買い物は膨らみませんでした。

 日本株。
 本日はメジャーSQ最終売買日ですが、GPIF(筆者推定)はじめ買い方の抵抗で、売り方の意図する16500円割れゾーンへの攻撃は不発に終わりました。17000円を超えると新規買いが入ってこないと言う不利な展開の中で、調整安に収まった事は、今後買い方が楽しみな展開が期待できます。
 株価支援材料の一つが自社株買いです。今年に入っての自社株買いの総額は2兆円を超えています。特に決算発表の2月の件数は136件にも及びます。自社株買いのピークはもう一つあります。株主総会の前の5月です。マイナス金利に誘発された自社株買いの総額は、今年5兆円を優に超える事も予想されます。また、その株主総会日には数兆円の配当が支給されます。これも今年の総額は10兆円と言う過去最高の金額になります。また、昨日日銀が発表した2月のマネーストック(通貨供給量、月中平均残高)で、世の中に出回る現金の総額が90兆3000億円と前年同月比6.7%増加し、2003年2月以来13年ぶりの高い伸びを記録しました。マネーストックの代表的な指標の「M3」(現金と預金の総額)も前年同月比2.5%増と伸び率は鈍化したとは言え、1237兆7000億円となっています。株価は低迷していますが、おカネの量は大きく増えています。「カネ対株」の量のバランスは、カネが増え、株は自社株買いで減っています。この状態で株価が低迷し続ける事はあり得ないと思っています。
国内消費指標や企業業績の計算(株価がそんな計算で分かったら良いのですが)では見えてこない、18000円以上の世界へ、どんな材料で乗り出すか、楽しみです。まずはECBドラギ総裁に期待しましょう。

 本日の日経平均予想レンジ 16650円―17000円。

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