平野憲一の株のお話

来週の相場。

おはようございます。
 週末8日のNY株。
 ダウは35.00ドル高の1万7576.96ドル、ナスダックは2.32ポイント高の4850.69と小反発でしたが、NYSE出来高は8億4174万株と低調でした。
 石油掘削リグ稼働数の減少を材料に、原油価格が39ドル台に戻った為、午前中にダウは150ドル高となりました。しかし午後には、来週から始まる2016年1~3月期決算の発表を控え、一気に上値が重くなりました。一桁後半の減益が予想されているからです。個別では、ギャップが13.8%安となっています。日本のファストリも大幅安ですが、アメリカも苦しいようです。

 日本株。
 円高、原油安、業績低迷という3重苦の日経平均に対して、マザーズ指数は3年ぶりの高値です。それはなぜか。このブログでずっと言い続けて来ましたが、日本市場に入ったお金の行き場所が、3重苦の風裏のこの場所(中小型株)しかないからです。過熱とか行き過ぎとかを考えるレベルではないと思います。流れが変わる時は、3重苦が解けた時です。半年後でも1年後でも良いですから、円安傾向が定着し、原油が50ドル台で安定し、日経平均EPSの1300円(来期10%以上の増益に上方修正)が見えて来たら、日経平均は2万円越えを目指して、本格反騰するでしょう。それまでこの流れは続きます。しつこく言いますが、続かざるを得ません。
 そうは言っても、来週以降の日経平均は若干の戻りに入ると思います。
理由1 いくらなんでも政策期待。株価の崩れは安倍政権の終わり。
理由2 外国人投資家に売り飽き気分。世界のトヨタがPBR1倍割れで、割 安感が出ている。(筆者取材)
理由3 ファンドの折り返し(6月)前でのポジション調整。特に、オイルマネーの解約に備え、過度な先行売りをしたファンドにとっては、解約が無ければ買い戻しておかなければならない。原油価格40ドル前後では、少なくとも、年前半の解約は無い。
理由4 悲観的なっている企業業績ですが、かなり織り込んだ。健闘している数字が出れば、素直に反応する可能性も。
理由5 為替との完全連動性が薄れてきた。
                                  以上の事で、来週は戻りを期待します。
来週の予定表です。
【11日(月)】
2月の機械受注(午前8時50分、内閣府)
2月の産業機械受注(午前11時、産工会)
信託大会(午後3時、経団連会館)、黒田日銀総裁あいさつ(午後3時15分)
3月末の全国銀行預金・貸出金(午後3時、全銀協)
グリアOECD事務総長会見(午後3時半、日本記者クラブ)
G7外相会合最終日(広島市)
【12日(火)】
3月の貸し出し・預金動向(午前8時50分、日銀)
10日現在の日銀営業毎旬報告(午前10時)
3月と15年度の中古車販売(午前11時、自販連)
10日現在の日銀保有国債銘柄別残高▽国庫短期証券銘柄別買い入れ額(午後5時)
【13日(水)】
3月の企業物価(午前8時50分、日銀)
3月のマネーストック(午前8時50分、日銀)
第5回国際金融経済分析会合=グリアOECD事務総長と意見交換
【14日(木)】
週間対外対内証券売買契約(午前8時50分、財務省)
【15日(金)】
2月の鉱工業生産・出荷・在庫指数確報(午後1時半、経産省)
                    
この予定表を見ると、上げる理由にする材料はいくつかありますね。

 来週の日経平均予想レンジ 15600円―16500円。

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