平野憲一の株のお話

アーカイブ : 2016年03月

不思議な円高。

おはようございます。
 今週の日本株は、WTI原油が40ドルに乗せていて、不安な中国も、上海総合指数が2955ポイントと、回復相場入り口の3000ポイントが目前で、上値を期待したいところですが、この弱さはなんとした事でしょうか。
 原因は為替です。3月は過去7年連続で円安方向に動いたのですが、今年はどうした事でしょうか。隠れた原因があるのか、それとも単に8年目の習性を信じて円を売っていた筋のアンワインド(巻き戻し)なのか。とにかくこの不安が解消すれば、桜の開花と共に日本株にも春が来るのですが。しっかり調べたいと思います。

 しかし、われわれのやる事は一つ。個別株で勝負です。

 8938ロジコムを四季報で見ると、不動産転貸の中堅で、多摩・埼玉南部を地盤に倉庫業を営む会社となります。事業内容は不動産賃貸関連100%で、多角化から本業回帰となっています。つまりは、田舎の不動産屋さんと言うことになりますが、そうでは無く且つ先行きおもしろい会社なので、筆者としては投資家の皆さまに紹介する気になったのです。
 ヒントは、四季報にもある「ファンド」です。この100%子会社LCパートナーズとLCレンディングが確立した不動産ファンド関連事業の将来性が面白いのです。その将来性に着目してダヴィンチHDの金子修氏が動いたわけです。このファンドの説明はまたの機会にします。四季報を見た当社のIR担当者が、「電話で四季報の記者さんに、ファンドの説明と業績の関係を1時間も説明したのですが、理解されていない感じ」と言っていましたので、筆者も頭を整理しないといけないので。

銘柄コメント。

おはようございます。
 今日は4銘柄のコメントです。
 
 6240ヤマシンフィルタ
 中国を中心に事業展開する建機フィルターのトップメーカーです。当然中国経済の波にさらされている厳しい業界に位置します。現場で苦労する実感ではあと2、3年は厳しいとの事でした。下期の落ち込みを反映して2016年3月期通期業績の下方修正を発表しています。
 しかし、着々と次の手を打っています。中国最大の総合建機メーカー三一重機をようやく説得でき、新車向け納品契約に成功しました。年100回のセミナーを開き、純正部品の重要性を啓蒙してきた結果です。国内でも、自動車用フィルタに強いJQ7265エイケン工業と業務提携してコラボ効果が期待されます。油圧システム新技術の研究も進んでいます。中国が立ち直る前が、中国関連株の買い場だと思います。

 6298ワイエイシイ
 産業用エレクトロニクス関連機器を作る万能企業です。ウエットエッチング装置、LED・電子デバイス関連、医療・介護関連、環境関連機器と多彩です。また、M&Aは過去15年で14社にもなり、新たにグループに加わった日本ガーターは、スマートグリットと自動運転関連を手掛けます。更に、電力自由化で設備投資が期待される分野で、大倉電気をも持っています。2月10日にエッチング装置の案件トラブルで業績下方修正を発表して480円まで売られましたが、他部門でカバーできる体質を持っています。週末急騰していますので、下がったところを狙ってください。急騰で時価総額が72億円に上がってしまいましたが、所有現金同等物(80億円)よりまだ低いです。

 3237イントランス
 前期に2円の記念配付きで一気に7円の復配をしましたが、今16年3月期、その2円の記念配を落とすかもしれない事と、売上高予想が極端に違う事で不透明感が出ていますが、利益はしっかり伸びています。当社は、リスクを低減させながら安定的利益を得る経営に徹し、着々と実績をあげています。有望なSPC「特別目的会社」に参加して分配利益を得、大型M&Aコンサルタントや単独での(株)蓮田ショッピングセンター(メーンテナントは東武ストア)M&A(昨年11月5日リリース)等、優れた企画力で、利益を積み上げて行くビジネスです。横浜中華街の地上げもほぼ完了し、大きなプロジェクトも近々動き出します。麻生社長の経営姿勢と企画力は、今後の当社価値を高めて行くと感じます。

 8938ロジコム
 上記3銘柄は既存の筆者銘柄ですが、当社は新入りです。
 決算数字で、売り上げが伸びないのに利益だけが伸びるイントランスも分かりにくいと思いますが、売り上げも利益も伸びない当社はもっと分かりにくい会社です。なかなか分かってもらえず、「もうあきらめています」と言う本荘社長の人柄にひかれ、ボランティアで宣伝部長を引きうけました。第三者増資で第2位の株主になったダヴィンチHDの金子修氏の眼力も信じて。これから、機会を見て、分かってもらえる記事を書いて行こうと思っています。

来週の相場。

おはようございます。
 週末18日のNY株。
 ダウは120.81ドル高の1万7602.30ドル、ナスダックは20.66ポイント高の4795.65ポイント。NYSE出来高は25億8951万株と大出来高ですが、SQ(第三金曜日)の為です。ミシガン大学消費者景況感指数が市場予想を下回り、原油も弱含みでしたが、ダウは6連騰となりました。これは今年初めてです。FOMCの結果を受けての安心感が続いています。株価は堅調ですが、ドルが・・。

 日本株。
 昨日の日経平均は、3連休前のポジション調整とは言え、一時300円を超える下げで、投資家は不気味ささえ覚えたのではないでしょうか。特に、どちらかと言えば円安になり易いこの時期に、簡単に110円台が出た事で、3連休前のディーラーさん達は、やる気を完全になくしました。現在111円台半ばのこの為替が、日経平均予想のカギを握るようです。(昨日書いた)変化の見える外国人筋も、その変化が持続するかどうかは為替次第だと言っています。
 日経平均の上値トライにはこれが条件の様ですが、円高が止まらなければダメかと言うと、必ずしもそうではありません。円安でなければ株高にならないと言う呪縛から抜け出せば良いだけです。PER15倍の壁にも関連しますが、企業も円高の壁を乗り越えれば良いわけです。海外移転が進んでいる現在では、日本の企業にとって為替は、短期的な差益・差損だけの問題になっているのですが、まだマーケットはそれを織込んでいません。少しずつ為替感応度は逓減して行くと予想します。
 来週の予定は国内では週末の消費者物価位です。海外は、22日(火)3月の独IFO景況感指数、23日(水)2月の米新築住宅販売、24日(木)2月の米耐久財受注、25日(金)10~12月期の米GDP確定値があります。

 来週の日経平均予想レンジ 16600円―17500円。日経平均で130円分の配当取りで、しっかりの展開を予想しています。

 外国人大量売りの原因の一つが、外資系証券が本国勘定から日本法人勘定に振り替えた為ではないかと、友人からメールが入りました。15年9月SQ週と14年3月SQ週にもこんな現象が見られたそうです。

 昨日の日経CNBC本番中に、2352ワイエイシイの話を一言言ったら、直後に暴騰しました。筆者が原因でしたら責任を感じます。そんなことも含めて、明日筆者の銘柄の、今週の7銘柄以外の一口コメントを書きたいと思います。

外国人投資家、最大の売り越し?

おはようございます。
 17日のNY株。
 ダウは155.73ドル高の1万7481.49ドル、ナスダックは11.02ポイント高の4774.99ポイント。ダウは5連騰で昨年末をようやく上回りました。NYSE出来高も、10億4004万株と10億株ペースに戻りました。
 前日のマーケットは、FOMCが予想通りだった為動きがなく、この日も小動きで始まりましたが、フィラデルフィア連銀3月の製造業景況指数が市場予想を大きく上回り、WTI原油先物が40ドルに乗せた為、ジリジリと買いが入って来ました。アメリカ経済に明るさが戻って来ています。

 日本株。
 昨日発表された外国人投資家の売り越し額は1兆1932億円で、1982年7月の集計以来最大として、大変な事(日本売り!)のように報道されていますが、全く心配ないと思います。こんな数字になったのは、すべてメジャーSQせいです。「裁定解消」と、「マイナス金利発表で日本を出る決定をした一部のファンドの残額分」をメジャーSQで処理(筆者推定)した為です。これについては連絡済なので、証券自己が引き受けてマーケットには大きな影響がなかったわけです。大事なのはその後の外国人投資家の意向ですが、筆者が調べた範囲ですが、明らかに変わって来ました。マーケットが少し下向くとすぐに売っていた某ファンドはまったく売っていません。休眠状態だったロングオンリーの某ファンドは目を覚まし、少しですが買って来ました。何よりも彼らが「外国人投資家(笑)は変わって来たよ」と言っています。考えたら当たり前の事で、現物先物合計では、昨年と今年で10兆円を超える売り越しです。直近も16週連続売り越しで、そろそろ売り疲れても良いころです。
 少なくとも、3月末までは、余裕のできたGPIFの買いは続きますので、大きな下げは無く、ジリ高相場となると思われます。また、4月以降のスケジュール(伊勢志摩サミット・参院選)を考えますと、急激に変わるとも思えません。

 この流れをぶち壊すとしたら、為替です。相場は何が起きるか分かりません。引き続き、中小型・新興市場の個別株物色に邁進しましょう。

 本日の日経平均予想レンジ 16800円―17000円。

FOMCは終わりましたが。

おはようございます。
 16日のNY株。
 ダウは74.23ドル高の1万7325.76ドル、ナスダックは35.30ポイント高の4763.97ポイント。NYSE出来高は9億4167万株。
 さあ、FOMCの結果が出ました。出ると同時に、マイナス圏いたダウは一時120ドル高となりました。FOMC参加者の金利見通し(ドットチャート)で、年内の利上げ回数が2回となった為です。ただ、株価の反応が示す通り、ほぼ市場予想通りの結果と言えます。また、OPEC加盟・非加盟国による増産凍結に向けた会合が来月開催されるとの報道で、WTI原油先物が38ドル台後半(7時現在38ドル70セント)に買われた事も買い材料となりました。

 日本株。
 FOMCはほぼ予想通りの結果で、アメリカ経済の安定、欧米株もしっかりで、原油高と来ると、今日の日本株は期待できるところですが、利上げが年内2回となると、3回・4回を期待してドルを買っていた投資家からするとドル売り材料で、為替は112円台に入っています。政権側の戦略も見え見えになって来て、大きく売られる感じもせず、今日も複雑な日本株です。
 その見え見えの戦略ですが、5月に迫る伊勢志摩サミットは、言わば金融サミットです。その為に、ノーベル経済学者スティグリッツ氏を呼んで、アベノミクスの地位を確定する国際金融経済分析会合が昨日開かれました。このアベノミクスの国際的地位を確定する会合は、伊勢志摩前に5回以上開くとの事で、更なるノーベル経済学者が来日する予定です。当然、来年4月の消費税増税延期・中止の大義名分会合にもなるでしょう。この雰囲気では、売り方も大きく売り込めませんね。
 需給も、裁定買い残20億株・3兆円までは圧迫要因ではありません。ジリ高要因です。11日現在、14.4億株・2兆円です。
 マザーズ指数は昨年8月のレベルに来ています。昨年8月と言えば日経平均2万円のレベルです。個別株でそこそこうまくいっている投資家の体感温度は2万円という事になります。高値警戒感も出ていますが、筆者は体感温度ひとまず2万3000円と見ています。企業の成長と共に資産が増えていく原点回帰に戻る投資家がどんどん増えているからです。

 本日の日経平均予想レンジ 16850円―17150円。

 2分割をした後もなかなか売り物が出ず下がってくれない電子商取引の4304Eストアーです。大きく買われた後の頂上付近での揉みあいですから、筆者としては下がってほしいと思っているのですが、株は思ったようにはぴったり動いてくれませんね。25日移動平均830円台が追いかけて来ていますので、市場全体の不安感で売り物が出る事を期待して、指値をしておいたらどうかと思います。社内のお客店のコンテスト(ネット大賞)で、月間売上8億円の商店が出て来ました。当社の戦略の方向性は間違いないと思います。

次はFOMC。疲れますね。疲れない筆者銘柄で。

おはようございます。
 15日のNY株。
 ダウは22.40ドル高の1万7251.53ドル、ナスダックは21.61ポイント安の4728.67ポイントと、FOMCの結果待ちでまさにマチマチの結果でした。原油先物が36ドル台への下落や欧州株安を受けて、売り先行で始まりました。しかし、注目の2月小売売上高や3月NY連銀製造業景況指数が良好な数字だった為、買いも入りましたが、FOMCの結果とイエレンFRB議長の会見を控えて上値追いは出来ず、上記の結果となりました。
 市場では、追加利上げは今回は見送りが大勢ですが、イエレン議長の記者会見内容や委員の金利見通し(ドットチャート)に注目が集まっているます。とにかく、日本時間明日未明に結果が出ます。
 
 日本株。
 こちら日銀政策決定会合の結果は、予想通りではありましたが、期待派には若干の失望でした。マイナス金利導入1か月後の会合なので、金利政策の追加は無いにしても、ドラギマジックを受けて、若干のαは期待されましたが、MRFをマイナス金利から除外すると言うのはいかにも小さすぎるαでした。市場も、引け後の黒田総裁会見待ちとは言え、消化不良の結果となり、筆者の波乱予想は外れました。しかし、二日またがりでの波乱になるかも知れません。今日は、為替が夜のうちに112円台(現在は113円台回復)を付け、原油価格36ドル台で帰ってきています。また不透明な動きを余儀なくされそうです。但し、3月10日暴落説については、一昨日ライブ出演して頂いたビル・ロジャース氏は、「そんなことは言っていない。この安いところは全力ではないが日本株を買った」と言っていました。(本番では氏の3月10日暴落説の話には触れませんでした)

 本日の日経平均予想レンジ 16850円―17200円。

 「波乱があったら狙っている個別株が買えると言う余裕を持って」と申し上げて来ました。今日の日証新聞では筆者の銘柄の一口コメントを載せました。
エイジア(2352・東マ)、JPHD(2749・東証1部)、Eストアー(4304・JQ)、日本精密(7771・JQ)、メディシノバ(4875・JQ)、桧家ホールディングス(1413・名2)、サンセイランディック(3277・東証1部)の7銘柄です。次回も他の筆者銘柄のコメントを載せようかなと思っています。(決定ではありません。有望銘柄や良いタイミングがあればそれを載せます)
疲れる相場ですが、筆者銘柄の押し目を買えば、少し疲れがとれるかも知れません。(笑)

会合結果待ち。

おはようございます。
 週明け14日のNY株。
 ダウは15.82ドル高の1万7229.13ドル、ナスダックは1.81ポイント高の4750.28ポイントとFOMCの結果待ちの揉みあいでした。NYSE出来高も8億5825万株と低調でした。
 FOMC だけでなく、15日には小売売上高、16日当日には消費者物価指数も控えて、やむを得ない様子見相場と言えます。しかし、原油先物の下落(37ドル台前半)や、終日経済指標の発表がない手掛かり難の日に、わずかと言えプラスになった事は、NY株に力がついてきた証拠かもしれません。

 日本株。
 こちらも本年初めての4連騰(3月4日)でSQ週に突入し3連続安と、節分天井説まで出ていましたが、それをなんとか凌ぎ、週末のNY株高の影響でしたが、週明け早々の300円高で先高期待が出て来ました。しかし、それを決定的なものにするには、本日の昼の日銀政策決定会合の結果と引け後の黒田総裁会見です。
 マイナス金利導入後すぐの会合ですから、有るとすれば、ECBの様な、買い入れ規模やその範囲に触れる事ですが、兜町的には「安倍政権の正念場であるこの重要な時に、ぬるい手は打たないだろう」となりますが、正直追加策が出るのは30-40%の感じと言うのが市場の見方ではないかと思います。ともかく結果に対して、市場が温まって来ていますので、比較的好意的な反応をしてくれるのではないかと思っていますが、日経平均25日移動平均かい離率が5.49%、騰落レシオ115.29ともなっていますので、利益確定が出やすいタイミングでもあります。ま、波乱があったら狙っている個別株が買えると余裕を持って見守ったらどうでしょうか。

 本日の日経平均予想レンジ 17000円―17500円。(会合結果で波乱もあるので広めにとっています)

さあ、始まります。

おはようございます。
 メジャーSQが終わりましたが、株式市場への資金の流れはどうなるでしょうか。好転反応を経たマイナス金利の影響で、筆者が期待する資金流入は起きるのでしょうか。5月にはアメリカで、6月には日本で大量の配当金が入りますが、それまでの市場の水準を決めるのが、今日から始まる日銀政策決定会合です。これが不発に終わり、17000円を維持できないと、連続するFOMCの評価が変わります。つまり、再利上げ見送りを、好材料と取らないで、景気停滞と取って売り材料にする危険性があります。逆に、日本が活況な上値トライの姿を見せれば、再利上げ見送りを素直に好材料としてアメリカ株も騰がるという事になると思います。どうなるか、手に汗握っています。

 本日の日経平均予想レンジ 16950円―17200円。

 昨日、1980年代のアイドル・森田日記のコンサートに行って来ました。青春時代を思い出して楽しいひと時でした。そこで一つ大発見。ピアノ伴奏の土肥弘明さんが抜群にうまいのです。打楽器なのに時々吹奏楽器の伴奏が付いているような錯覚に陥りました。常識では考えられない事ですね。
 家に帰って、ふと思いだして、3237イントランスの麻生社長から頂いた著書[「常識」を疑いなさい。]を読み返してみました。うっかりしていました。当社はあの2月12日の安値が160円なのですね。地相場230円前後に戻っていますが、筆者は今、デフレに強いビジネスモデルを持つ不動産会社3277サンセイランディックを紹介していますが、デフレに強いのは経営者のアイデアもあります。会社の発展と共にだんだんプロジェクトの規模が大きくなっているので、売上高計上に対して利益だけが先行し、麻生マジックがそれほど目立ちませんが、3237イントランス、安いところを拾っておくと、何度も楽しめる銘柄だと思います。

銘柄一口コメント。

おはようございます。
 再三述べておりますが、海外次第の日経平均の攻防戦を避けて、中小型株、東証2部、JQ、マザーズ銘柄を攻めるのが良いのは、結果が証明しています。それぞれのチャートを見ると、同じ国の株式とは思えないほどです。
 とは言っても何を買ったら良いか分からないという投資家が多いと思います。一昨年7月に独立して以来、今までお世話になった業界への感謝を込めて、このブログを始めました。感謝を表す方法は投資家に儲けて頂く事しかありません。その為には、広く浅くでは無く、重点的に良い銘柄を深掘りし、自信のあるものだけ紹介することです。幸い、一匹オオカミの筆者としては、常に銘柄を紹介しなければならないという義務がありません。結果は別として、心から喜んでもらえる銘柄だけを紹介しています。
さて前置きが長くなりましたが、以下、紹介した銘柄の現時点の一口コメントです。
メディシノバ(4875・JQ)
 25日移動平均かい離率44%から1%まで低下した先週の安値は買えましたか。買えなかった方はがっかりしないで下さい。相場は明日もあります。高くなったら売っても良いですが、手持ちはゼロにしないで下さい。創薬ベンチャーの夢が開くのはわずかな確率ですが、開いた時に手持ちゼロでは悲しいですからね。
日本精密(7771・JQ)
 仕手株になりましたから、この仕手戦が終わるまでコメントは控えますが、高いところは売ってもいいと思いますが、振い落しに引っかかって安いところは売らないで下さい。
桧家ホールディングス(1413・名2)
 配当を取る資産株の余裕で、市場変更を待ちましょう。
エイジア(2352・東マ)
 人工知能という材料で急騰していますが、基本は連続増収増益です。押し目があったらすかさず地味に攻めましょう。
JPHD(2749・東証1部)
「保育園落ちた!」という例の書き込みで、俄然注目されてきました。何と言っても、認可保育所業界のトップ企業ですから。東京の拠点事務所を訪ねると若い女性がきびきび動いていていつも良い気分で帰って来ます。
Eストアー(4304・JQ)
 なにしろ社長が「10年後に電子商取引のトップ企業になれそうだ」と言っているのですから。地方都市のシャッター通りで生き残った店を、銀座4丁目に持ってくる(イメージ)仕事をしています。
サンセイランディック(3277・東証1部)
 デフレに強い唯一の不動産株です。二桁づつ伸びる企業が、まだPER8倍台です。5割高しても13倍です。

まだありますが、適時報告します。楽しんでください。株は楽しいものです。

来週の相場。

おはようございます。
 週末11日のNY株。
 前日変則的な反応をしたECBの追加緩和策に対する見直し買いが入る予想通りの展開となりました。大幅反発です。ダウは218.18ドル高の1万7213.31ドル、ナスダックは86.31ポイント高の4748.47ポイント。NYSE出来高は9億9740万株。
 追加緩和はせいぜい預金金利のマイナス0.3%からマイナス0.4%への下げと予想され、プラスαがあっても、資産購入規模を現行の月額600億ユーロから700億ユーロに上げるくらいだろうと言われてきたECB追加緩和策ですが、出たのは預金金利は予想通りですが、資産購入規模は月額800億ユーロへ、さらに政策金利0.05%をゼロへと言うかなりのサプライズのあるものでした。更に人々を驚かせたのは、量的緩和の買い入れ対象を、今までの国債と地方債だけから社債(金融機関を除く投資適格社債)にまで広げた事です。記者会見では、追加の利下げを想定していないと発言した為、当日欧米株は売られましたが、ドラギ総裁の発言は当然の事です。これだけの政策を出した直後に更なる緩和策を示唆するなどあり得ない事ですね。いくらなんでもそれはやり過ぎになる。当然の会見内容だったのではないかと言う気持ちで昨日のブログを書きました。そんな気持ちは、筆者だけでは無く、多くの投資家が持ったと思います。予想通り正常に戻った週末の欧米株でした。

 日本株。
 メジャーSQの週が終わりました。デッドラインを死守できたことでほっとしています。今後の事(日本やアメリカに大量の配当資金が入る)を考えると、売り方にとっては残り少ない攻撃タイミングだったからです。日経平均15000円で、買戻しによる底打ちを見せても、17000円では新規買い資金が入ってこないと言う不透明な時、戻りの中間揉みあいだった16000円―16300円を切ると、再び相場は崩れ、下げに入って行く環境だったからです。攻撃力を増す事の出来るSQの週が最適タイミングでしたが、結果的には失敗に終わりました。
 さあ、買い方反撃の番ですが、だれが買うかです。GPIFは買い上がる事はしません。誰か?それは外国人投資家だと思います。外国人投資家は、昨年11月後半から15週連続売り越しですが、変化の兆しが見えます。今までまったく動いていなかったロングオンリーのあるファンドが久々に買ってきました。資金を縮小していたあるファンドは再び資金を集め始めました。勿論両者は日本株専門ファンドです。外国人投資家の一部分の事かも知れませんが、これらの動きがじわり広がってくると、相場もじわりジワリと上がってくるような気がします。意外に、17000円台を買い上がるのは、不安感から抜け出せず新規資金を投入出来ない強気派では無く、空売りを貯めている弱気派ではないでしょうか。
 それを決める重要イベントがECB理事会で終わったわけではありません。来週14-15日、15-16日と連続する日銀政策決定会合とFOMCがあります。緩和の日本と、利上げのアメリカと言う正反対の金融政策なので、その内容と言うよりも、それを評価するマーケットセンチメントが、当日に楽観的になっているか、神経質のままなのかにかかっています。非常に重要な局面です。
 また、同じ結論ですが、どうせ暮らすなら穏やかな個別株の世界が良いですよ。明日のブログで銘柄の話をします。

 来週の日経平均予想レンジ 16700円―17500円。

Return Top