平野憲一の株のお話

アーカイブ : 2016年02月

相場に負けない銘柄で。

おはようございます。
 18日のNY株。
 ダウは40.40ドル安の1万6413.43ドル、ナスダックは46.52ポイント安の4487.54ポイントと若干の反落でした。NYSE出来高は10億8471万株。
 原油価格の上昇や朝発表された失業保険申請件数が市場予想より小さかったことから、4連騰を思わせる買い先行で始まりましたが、ダウは大幅な3連騰で、2月の波乱を取り返し、1月末の16466ドルを上回っていた為、利益確定の売りに上値を押さえられていました。午後に入って原油価格が行ってこいになると、ダウもマイナス圏に沈みました。アメリカにとって原油価格は最大の注目点で、株式市場のセンチメントはまだかなりナーバスです。もう一つ注目だったウォルマート・ストアーズの決算ですが、2017年通期の売上高見通しを下方修正して3%安、これも嫌気されました。

 日本株。
 当日どんな動きがあっても、その晩の海外マーケット次第で翌朝の景色がまったく違うという、日本の一般投資家にとって、エントリーし難い相場が続いていましたが、昨日はそれが和らいだかに見えました。
 残念ながら本日は、為替、原油、海外株価が、材料としては低調で、今週の上げに対する利益確定で、売り先行で始まると思います。景色が変わる事は無いと思いますが、申し上げている通り、市場のメインプレーヤーは外国人を中心とするファンドです。動いた方へ動く習性に巻き込まれないで下さい。逆にその習性を利用する姿勢なら、相場も見えてくると思います。
 そして、その時買う銘柄は「相場に負けない」銘柄です。マイナス金利は配当の価値や、自社株買いの増加を高めます。先日の下げで、時価総額5000億円以上の主力株で5%以上の配当利回り銘柄が5銘柄、4%以上では12銘柄もありました。そんな超一流銘柄以外を見ると数知れずあります。安いところを買っておけばいずれ報いられると思います。そして、負けない銘柄の筆頭は、なんと言っても「平野銘柄」です(笑)。

 本日の日経平均予想レンジ 15950円―16150円。

相場感情は徐々に。

おはようございます。
 17日のNY株.
 ダウは257.42ドル高の1万6453.83ドル、ナスダックは98.10ポイント高の4534.06ポイント。ダウの3日連騰は今年に入って初めてです。FOMC議事録で、経済見通しの下振れを懸念を示し、年内の追加利上げ観測が後退した事と、イランが産油国の生産量凍結に支持を表明した事で、原油が午後に30ドルを超す大幅上昇となった為です。

 日本株。
 今の日本市場は、残念ながら新規買いが入ってきているわけではありません。昨日書いた様に、動く方にしか動けないファンド筋が、売り建てたヘッジ売りを、解くか、更に売り建てるかのバランスの上に成り立っています。そのバランスを左右するのが、海外の動きです。まったく面白くありません。
 しかし、そろそろ国内要因の、例えば政策期待などを評価するタイミングが近づいている感じもします。
海外要因は、原油高、株高で帰って来ていますので、今日は買い先行となるでしょう。早く予算を通して身軽になり、国内政策期待感が出れば、新規マネーも動き出すと思います。
 今の激しい動きに対抗する一番の方法は、日経平均に負けない銘柄をホールドする事です。フィディリティ、ブラックロック、カルパースが買っている4875メディシノバ。アセアン戦略で今後が楽しみな7771日本精密。人工知能の2352エイジア。Eコマース革命をめざす4304 Eストアーは引き続き買いです。
 昨日Eストアーの石村社長と2時間の時間をかけてお話ししました。会社の先行きに対する石村社長の自信を、強く感じました。顧客店の一部に、過去の流れからは信じられないような売り上げ高を記録するところも出ていて、会社の進む方向に、大きな変化の手ごたえを感じている様でした。

 本日の日経平均予想レンジ 16000円―16300円。

ファンド支配ですが、

おはようございます。
 連休明け16日のNY株。
ダウは222.57ドル高の1万6196.41ドル、ナスダックは98.45ポイント高の4435.96ポイント。
欧州市場はさすがに利益確定売りに押されました。主要4産油国の石油相が非公式会談を始めたとの報道でいったん続伸しましたが、合意内容が減産ではなく生産量の凍結だった為です。しかし、ロンドンFT100は37.89ポイント(0.65%)高の5862.17ポイントと、売り一巡後は買いも入っていました。
NYでは、この生産量の凍結が好感され、先週からの続伸となりました。

 日本株。
 世界の不安材料の落ち着きは有りますが、いつまた動きだすか分からないとして、積極買いが盛り上がりません。先週末のダメージが大きく、簡単には立ち直れないようです。また、余裕筋も、激しく上下する動きについて行けないようです。特に、その日終わっても、翌朝の欧米株次第でまったく変わる相場模様に、まともな予想・判断が出来ません。
 そうは言っても、マーケットは段々優しくなってきています。一方的にネガティブ要因を売って来たマーケットは、ポジティブな部分を評価するようになって来ました。マイナス金利についても、効果を見ようという様なマスコミの論調になっています。
 ひとまず15000円までヘッジしたファンド筋は、完全に方針を変えたわけではありません。レベルによって機械的に少しずつヘッジを解いているにすぎません。その辺のせめぎあいが続きます。動いた方にしか動けないファンド支配の日本市場。個人投資家はそれをうまく利用しましょう。大きな組織力と資金力のあるファンド筋ですが、筆者が13年間ファンド筋と付き合っていた時の経験ですが、今だから言います。ファンド筋は相場が「からっぺた」です。個人投資家は多少のリスクを取って「からっぺた」投資家をうまく利用しましょう。

 本日の日経平均予想レンジ 15900円―16250円。
 昨日の高値16341円を取ってきたら一気の買戻しも。でもちょっと難しいかな。

NY休場だが、欧州は大幅続伸。

おはようございます。
 NY株は休場です。
 注目のECBドラギ総裁は15日の議会証言で、「このところの金融市場の混乱を踏まえ、インフレ率が低水準にとどまる状況が長引く場合、ECBは3月の理事会で政策緩和に踏み切る用意がある」と述べました。ほぼ予想された内容でしたが、特に、「政策が、銀行を通した波及について検証する」と述べた為、前日のドイツ銀行やコメルツ銀行の反転の勢いもあり、欧州株は、銀行株中心に大幅高となりました。フランス、イタリア、スペインが3%以上、ドイツ2.67%、イギリスも2%以上大幅続伸です。

 日本株。
 今日から日銀は、マイナス金利政策を始めます。投資や消費が活発になることを狙いますが、金融機関の収益悪化も懸念され、効果が出るのか世界から注目されています。しかし、今までややもすると副作用ばかりが喧伝され、マーケットはネガティブな反応をしてきましたので、これからは良い面も織り込まれると思います。例えば、導入後の欧州の一部の国に見られる「住宅ブーム」とか。
 日経平均は先週の大波乱を経て、昨日は今年最大の上げを記録しました。その割には個人投資家の気迫が感じられません。まだこの反転が本物かどうか信じられないようです。為替が114円台半ば、原油もしっかりですので、ファンド筋は様子を見ながらヘッジを解いてくると思われます。そのせめぎ合いの中で今日もジリ高を予想します。
 マイナス金利関連では、1413桧家HD、3237イントランス が注目です。イントランスは売り上げが落ちた事で下げていますが、会社の伸びと共に大型の共同案件が増えて、売り上げの計上がずれた為です。利益は順調に伸びています。

 本日の日経平均予想レンジ 16000円―16300円。

床に刺さったナイフ

おはようございます。
 早いもので新年が明けたと思っていたらもう2月も半ばを通過しました。2月は、株ホルダーにとって大変な月になりました。しかも、世界の状況を見ると、まだ過去形となったかどうかは分かりません。
 落ちるナイフは拾うな、床に刺さってから拾えばけがはないと言われますが、その状態(床に刺さった)は、今後どのようになったら認識されるのでしょうか。
 企業業績等ファンダメンタルでは、先週末の日経平均予想PER13倍割れで、認識されそうです。来期減益にならないとなっての事ですが・・。
 世界情勢においては、短期解決は難しく、不安感の行き過ぎは若干和らいでも、今後の展開に時間がかかります。
そうなると、判断はテクニカルという事になります。下げ幅の計算ですが、昨年来高値の20952円からの計算もありますが、その後12月1日に20012円の戻り高値を付けていますから、ここからの計算が順当だと思います。そうなると14952円まで5060円下げた事になります。戻りのメドは一般的に、3分の1だと16638円、黄金分割の38%で行くと16874円となります。しかし、これは戻りのメドであって、床に刺さったナイフの確認になりません。戻っても、また下値を見に行く不安は拭い去れないでしょう。半値戻りは全値戻りと言う相場格言がありますが、半値(2530円)だと17472円です。この辺が出るとナイフの確認が出来そうですが、2割高下に向えとこの前書きましたが、これだと2割高は17942円で、ここは売り場となります。難しいところです。
とにかく今日は買戻しのマーケットを楽しみましょう。

 本日の日経平均予想レンジ 15200円―15600円。

瞑眩(めんけん)現象

おはようございます。
 マイナス金利に対する批判があふれています。日銀が日本国に毒を盛る事は無いと今日の東洋経済オンラインに書いて見ました。まだ、これから試される政策が、あたかも日本国にとって薬どころか、毒であるがごとき評論があふれている事に疑問を感じたからです。勿論、政策が完璧にはまる事もあまりありません。良い部分も悪い部分もあります。良い部分でも、一度悪い方向に振れる事もあります。それを、東洋医学で瞑眩(めんけん)現象と言います。古くから「瞑眩(めんけん)せざればその病いえず」と言われてきた好転反応ともいう現象です。
 新しい薬は不安もあります。大きな資金がアメリカへ逃げた(逃げる)との円売りの噂もあれば、現に安全資産として円買いの動きもあります。
 批判は必要ですが、筆者の45年の経験で、批判している人が株で儲けたと言う話は聞きません。また、証券界でも、当たっていると言われる弱気論者はいつの間にか消えていました。
過熱経済で量的引き締めがあるまで、基本はバイアンドホールドだと思います。勿論買い場はテクニカル的に安いところで。

これから東京ドームの「世界らん展」に行って来ます。

セリングクライマックスでしょう。

おはようございます。
 週末12日のNY株。
ダウは313.66ドル高の1万5973.84ドル、ナスダックは70.67ポイント高の4337.51ポイントと6日ぶりの大幅反発。NYSE出来高は11億5950万株。
 このところの世界株安の原因だった欧州金融不安の中、ドイツ銀行が、50億ドル相当の上位債を買い戻すと発表し、11.8%高。また、ECBも不良債権買い入れでイタリア政府と協議と、イタリア財務省が発表した為、欧州株価が軒並み反発しました。ロンドンのFTSE100の反発は5カ月ぶりの大きさで、イタリアも5%近い大反発でした。この流れを引き継ぎ、NY市場も銀行株を中心に買い戻しが入りました。
 原油先物もWTIは3.23ドル(12.3%)高の1バレル=29.44ドルと反発し、1月の小売売上高も市場予想を上回りました。前日の悪材料がすべて良い方向へ反転した一日でした。JPモルガンは8.3%も上がっています。

 日本株。
 昨日の日経平均1万5000円割れは、流動性を基準に相場を考える筆者としては、あほらしくて解説に力が入りませんでした。今週はSQ週でしかも前日が休場と言う、デリバティブ取引にとってやりにくい週なので、暴風雨に飛ばされないようにしましょうと申し上げて来ましたが、あまりの値動きに翻弄されてしまった方も多いと思います。特に最後の2日間は今まで頑張っていた有望個別株まで、追証の合わせ切りで下げた為、苦しかっでしょう。4875メディシノバ、7771日本精密は下げなかったので買えなかったかもしれませんが、2352エイジア、4304 Eストアーは買えましたか。
 さて、昨日の日経平均予想PERは12.97倍で、岩盤層13倍に到達しました。総合かい離は何とマイナス53%です。更に、年初からの下落率は21・4%と、2000年のITバブル崩壊時とほぼ並びました。また、1800円を超えた週間下げ幅は、リーマン・ショック直後の2008年10月以来の大きさです。
これだけ役者(ITバブル・リーマン・ショック)が揃って、セリングクライマックスと言わずになんというのでしょうか。しかも、SQの週が明け、欧米株も反転の兆しです。来週は戻りを試す事になるでしょう。展開次第では、昨年同様「買った者が勝つ」事になると思います。

 来週の日経平均予想レンジ 15300円―16300円。

波乱週最終日。

おはようございます。
 11日のNY株。
 5営業日続落です。ダウは254.56ドル安の1万5660.18ドル、ナスダックは16.75ポイント安の4266.84ポイント。
リスクオフの流れは続き、欧州市場が大幅全面安で、原油も下げ、逃避資金は金と円に殺到しています。

 日本株。
 欧州の混乱の中、ロンドン市場でドル円は一時2014年10月31日以来約1年3カ月ぶりに1ドル=110円台を付けました。その後は高値警戒感から利食い売りが出で、113円台に戻ったりして激しい動きでした。
 今日の日本株のマーケット条件は、為替は112円台(7時現在112円半ば)、原油は再び26ドル台割れの危機(同27ドル20セント)と言う厳しい条件です。世界も、投げが投げを呼ぶ、嵐のゾーンに入っています。日経平均も、今日も大きく下げると岩盤層のPER13倍(10日は13.76倍)に到達しそうです。
CMEにあわせて日経平均が15200円になりますと、1月21日の総合かい離(25、75、200日移動平均の和)マイナス43.51%を超える48.99%になります。10日のEPS1141.96円を基準にすると、PERは13.31倍で、21日の13.32倍を下回ります。今週はSQの前日が休場と言う変則週で、波乱もあると予想はしていましたが、これだけの波乱になるとは思いませんでした。特に為替は予想外でした。
 株ホルダーの皆さまは苦しいところですが、落ち着けば、マイナス金利の時に、4%、5%の配当利回りがごろごろしている株式市場に資金は帰ってくると思います。昨年同様買ったもの勝ちになると思っています。商品ファンドが円売り株買いをずっとやって来たので、円高は株安と決まっている様に見えますが、その前、円高は日本買いで、本来株高要因でした。
流動性は供給され、おカネの量は更に増えます。この波乱は「谷深ければ山高し」と考えます。

 本日の日経平均予想レンジ 15000円―15500円。

いくつかの誤算がありますが。

おはようございます。
 10日のNY株。
 ダウは99.64ドル安の1万5914.74ドル、ナスダックは、14.83ポイント高の4283.59ポイントでした。
注目のイエレンFRB議長の議会証言を受けて、追加利上げが後ずれするとの観測が広がりましたが、株価は消化難でまちまちの動きでした。
大きく反応したのは為替でした。ドル売り・円買いが加速し、円相場は一時1ドル=113円10銭まで急伸し、2014年11月3日以来約1年3カ月ぶりの高値を付けました。

 日本株。
 1月21日に16000円台で踏ん張れたのは、日経平均予想PERの13.32倍でした。その後上がると思ったEPSは、逆に1136円と大きく落ち込み、918円安で、再び16000円に迫ってもまだPERは14倍台でした。これが今回16000円で踏ん張れなかった理由(誤算)の大きな一つでした。もう一つはやはり為替です。世界のリスクオフ資金が、マイナス金利で本来円安に動くエネルギーを吹き飛ばし、黒田ゾーンの下限115円を簡単に突破した事でした。

 さてこれからですが、昨日のEPSは1142円です。下値岩盤の13.32倍で15211円になります。また、企業業績も、東芝を始めとする大きな下方修正の嵐が収まり、これから上向くと思われます。
 為替も、円安方向に積み上がっっていたセンチメントの修正も113円で、織り込んだのではないでしょうか。
 
 1月21日に16000円を割れなかったテクニカル上の理由があります。移動平均総合かい離率です。マイナス40%を超えると短期底のシグナルで、過去高い確率を示しています。21日はマイナス43%で、2月1日のマイナス10%まで急激に戻りました。昨日の総合かい離は41.46%です。
いつもの強気で申し訳ありませんが、流動性と相場サイクルを基準に考えると、下げれば下げる程、今後の上げの楽しみが増えます。

 7771日本精密がこの下げの中で昨日プラスです。筆者のファンが買い支えているわけではありません。今後ボラティリティーが高くなるかも知れませんね。
来週、4304 Eストアーを更に深堀りする予定です。

お疲れ様でした。

おはようございます。
 9日のNY株。
ダウは12.67ドル安の1万6014.38ドル、ナスダックは14.99ポイント安の4268.76ポイント。NYSE出来高は11億6692万株。
 原油先物は続落し、WTIは再び1バレル=28ドル割れとなった為、ダウは一時145ドル安となりました。
10、11日に開かれるイエレン議長の議会証言に注目が集まっています。追加利上げに慎重なハト派的な発言をすると期待されていますが、それによって株が上がるかは不透明です。

 日本株。
 やはり波乱のSQ週となりましたが、明日が休場なので本日がSQ最終売買日となります。大変お疲れ様でした。
昨日は、下げがどこで止まるか、先月21日の16017円を切るか、つまり1番底か2番底かで騒然でしたね。ひとまず死守したところは、何か公的な資金が入った感じもしますが、切っても(もう少し下があっても)、切らなくても、もう良いところではないでしょうか。 日銀だけが一人頑張って、政府関係からのアクションが出ませんが、2月はタイミングが悪いのです。2015年度補正予算は今年1月に成立したばかりで、16年度予算案は審議中です。政府にとって、2月は機動的に動きにくい「空白」期間なのです。そうは言っても、もしこれ以上の波乱があれば、政府の為替介入や日銀の再緩和等やる事はやると思います。すきを突かれた2月のSQが週末で終わります。もう少し我慢しましょう。

 中々下がってくれない、2352エイジア、4304 Eストアー、4875メディシノバ、7771日本精密ですが、ここから買い下がりで良いのではないでしょうか。全部買うつもりでどうぞ。なんとか物産の様なインサイダー情報は持っていませんが、インサイドに取材して分析しているつもりです。

 本日の日経平均予想レンジ 16050円―16300円。

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