平野憲一の株のお話

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さすがはバフェットさん。

おはようございます。
 週明け16日のNY株。
 ダウは175.39ドル高の1万7710.71ドル、ナスダックは57.78ポイント高の4775.46ポイントと反発です。NYSE出来高は8億8364万株。
 このところ市場の足を引っ張っていたアップル株を、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の投資会社バークシャー・ハサウェイが大量に取得していたことが判明しました。アップル(3.7%高)だけでなく、このところ売り込まれていた主力株や小売株、更には原油価格が半年ぶりの高値でエネルギー株などに買い戻しが入りました。

 日本株。
 昨日の日経平均は、寄り付きを安値に一時220円高がありましたが、薄商いの中、為替感応度の強さを見せつけました。ドル円がわずかに円安になると日経平均に強い買いが入り、円高の気配を見せると一気に値を消しました。一部高速売買のファンドの動きだけの一日という感じでした。しかし、日経平均は引け値16466円40銭と予想レンジ内に納まり、特に何か変化があったわけではありませんでした。
 それに対して、マザーズ指数が6.76%安と、最近では最も長い陰線を入れ、中小型・新興市場株物色がピークを迎えたのではないかと言う観測が出ています。一部の市場関係者の間では、「アルベルトショック」だと騒いでいます。報道されていますように、マザーズ銘柄3906ALBERTの元会長のインサイダー取引容疑ですが、これをかってのライブドア・ホリエモン事件とダブらせ、マザーズバブルの終焉ではないかという見方です。昨日のブログで、「中期計画で先の見える銘柄や、少なくとも今期予想が良好な銘柄に資金が集中します。引き続き中小型個別銘柄です」と書きました。その考えは全く変わっていませんが、筆者「投資道場」では、強いトレンド銘柄への投資法として、「高値買い、押し目見送り、押し目は下げの1丁目」としています。引け値ベースでは、昨日のマザーズ指数終値1125.37ポイントは、チャートで見るとダブルトップのネックラインを切りました。2月からの上げ波動はいったん終わったとも考えられます。ここは、「投資道場」の理論通り、強い銘柄の押し目は買ってはいけないとします。
 筆者銘柄は、テクニカルで選んだ銘柄ではありませんので、下げたからと言って撤退する事は無いと思いますが、強いトレンド銘柄群の買いは、下げたところは見送りが賢明と思います。逆に、調整をしていた1413桧家HDや3237イントランスの見直し買いが面白いと思います。政策関連でもあります。

 本日の日経平均予想レンジは 16500円―16650円 とします。
 NYが株高・ドル強含みという日本株にとって好条件が出ている事、午前6時現在、ドル円109円台、原油48ドルに迫っていますので、買い先行で始まり、昨日の高値を目安にした強含みの展開を予想します。場味が強いと、消費税増税延期も好評価されるかもしれません。

もし政策が無かったら。

おはようございます。
 いよいよ政策が動き出すタイミングです。安倍首相は、欧州各国の首脳に対して、金融政策と財政出動を強く訴えましたが、日本が率先してそれを実行しなければならない事は明白です。こんな明白な事なのに、その期待が高まらないのは、日本は財政規律を無視する事の出来ない世界でも突出した借金大国だからです。これを理由に、財政出動は無理があると、多くの投資家が思っているからです。
 しかし、マイナス金利の今、借金は財産です。マイナス金利は借金を促す政策です。住宅ローン残高は着実に増えています。貸し渋りをしていると言われる銀行も、貸出残高は、前年同期比で2%台の増加を続けています。
 日銀が13日発表した4月のマネーストック(旧マネーサプライ=通貨供給量)速報によると、代表的な指標で現金や預金などの合計を示すM3の平均残高は前年同月比2.7%増の1252兆8000億円となり、過去最高を更新しています。伸び率も3カ月ぶりに増加しました。 
 アベノミクス政策は、もうだめだとか、間違っているとか言われていますが、もしこの政策がなかったら、日本はどうなっていたでしょうか。国内における人口減少と、中国の影響を受けた世界経済の減速と言うマイナスエネルギーがいかに大きいかを、阿鼻叫喚の中で実感していたかもしれません。
 とにかく政府・日銀にはギブアップは許されません。政策は出し続けなければなりません。「現状維持」というおおきなバケツからいつか水はあふれ出ます。それが異次元バブル相場です。
 それまで株式市場は神経質な揉みあいを続けるでしょうが、この過程を、余裕を持って楽しむ為には、一方の手に利益という余裕がないとできません。中期計画で先の見える銘柄や、少なくとも今期予想が良好な銘柄に資金が集中します。引き続き中小型個別銘柄です。「投資道場」を是非読み返して下さい。銘柄発掘のヒントになりましたら幸甚です。

 今日の予定は、4月の企業物価指数(午前8時50分、日銀)、4月の中古車販売(午前11時、自販連)、3月と15年度の産業機械受注(午前11時、産工会)、4月の工作機械受注(午後3時、日工会)、フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議初会合(金融庁)。
決算は、三菱UFJ<8306>、あおぞら<8304>、電通<4324>。
今晩は、5月のNY州製造業景況指数に注目です。

 本日の日経平均予想レンジ 16300円―16500円。

本日決算900銘柄。

おはようございます。
 12日のNY株.
 ダウは9.38ドル高の1万7720.50ドル、ナスダックは23.36ポイント安の4737.33ポイント。NYSE出来高は9億4873万株。
 この日は目立った指標発表もなく、原油価格を見ながらの小幅もみあいでした。業績見通しの良くないアップルが、2.4%安になった事も相場の上値を押さえました。注目の小売売上高やミシガン大消費者景況感指数の発表は明日の週末です。

 日本株。
 日経平均は、6連続安の後、4連続高です。このまま反発できるか微妙なところです。2月の15000円割れで1番底、4月の15700円どころで2番底、今回連休中の16000円で3番底と底値が切り上がり、昨日の16646円34銭では、7日ぶりに再び75日移動平均16617円73銭をわずかですが上回りました。10日には既に25日移動平均線も上回っています。このチャートの形から見ると、明らかに日経平均は上値トライの体勢ですが、イマイチ勢いがないのは、政策待ちの今の相場の性格からでしょうか。政策が出るのか出ないのか。市場は固唾を飲んで見守っています。
 そして、昨日500銘柄、本日900銘柄に及ぶ決算発表です。投資家の皆さんは大変忙しい事になっているでしょう。また、アナリストやマーケット関係者も、これからの決算説明会ラッシュに息つく暇もないでしょう。全体観どころでなく、目先の個別株決算に対するそれぞれの反応の集合で、前述のチャートの形がこれから書き加えられていきます。こういう場合は様子を見て、放れに付くのが賢明です。どっちにしても強いものは更に強く、ダメなものは見向きもされない個別株物色相場が続かざるを得ないと思っています。4304Eストアーは何とか25日線で止まりました。トレンドが崩れなくてやれやれです。

 本日の日経平均予想レンジ 16550円―16750円。オプションSQは波乱無しです。

下値は堅い。材料整う。

おはようございます。
 11日のNY株。
 ダウは217.23ドル安の1万7711.12ドル、ナスダックは49.19ポイント安の4760.69ポイントと反落。NYSE出来高は9億4676万株。
 昨日の、材料なしで薄商いの自律反発に対する利益確定の1日になりました。特に、ウォルト・ディズニー(4%安)やメーシーズ(15.2%安)が決算発表を嫌気されて売られた為、ダウは200ドルを越す下げとなりました。
週末に注目の4月小売売上高の発表を控えて、消費関連に不透明感が出ています。

 日本株。
 為替敏感度は変わらないようです。昨日はドル円109円台では、200円を超す強さを見せた日経平均も、108円台に戻ると一気に失速してしまいました。ただ、上値トライのネックであった日経平均予想PERは、前日の15.08倍から昨日14.36倍へと急低下しています。これは、前期に減損処理を終えて、利益予想の数字が正常に戻った商社の影響で、予想EPSが、5月6日の最低値1091円24銭から昨日現在1154円53銭に上がった為です。また、オプションSQを前にして、裁定買い残が1兆7989億円と3年7カ月ぶりの低水準になって売り圧迫要因が小さい事もあり、ここから大きく売られる事も考えにくい状態です。原油も46ドル前後に上がって来ています。
今日は、為替の行方を見ながら神経質な展開を予想します。

 本日の日経平均予想レンジ 16450円―16600円。

 当然、個別株物色が続きます。昨日の4304Eストアーと2352エイジアは、決算内容を受けて株価も明暗を分けました。
 Eストアーは、このところ買われすぎていた感じはありましたが、いくら長期出世株投資の平野銘柄と言えども、市場は厳しい判定を下します。ただ、長期出世株の基本が崩れたわけではありません。テクニカル的・ファンダメンタルズ的には若干の調整に入ると思いますが、これから次の波動の基礎固めになります。またしっかり取材してご報告します。
 エイジアはすごい動きですね。ぜひこのトレンドについていきましょう。強い投資家は、「吹き値買い、押し目買わず(余裕の見送り)」です。

上値トライの体勢ですが、

おはようございます。
 10日のNY株。
 ダウは222.44ドル高の1万7928.35ドル、ナスダックは59.67ポイント高の4809.88ポイントと大幅反発しました。ただ、NYSE出来高は8億5491万株と意外に少なく、思ったほど悪くなかった決算発表がほぼ終わり、原油、日欧の株価の強さを受けての自立反発の感じでした。この日、主な米経済指標の発表はありませんでした。

 日本株。
 休み前のゼロ回答ショックを経験し、為替に神経質になっている政権の見幕に押され、アメリカが譲歩する形で、ドル円は109円台に戻っています。原油も大きく売られる感じは無くなり、日本株も反発体勢に入りそうです。
 そこでネックになるのが、予想PERです。決算発表がピークを迎え、投資家の皆様や、マーケット関係者もてんやわんやの忙しさです。前評判の悪い企業業績ですが、1091円24銭(6日)まで落ち込んだ日経平均予想EPSは、10日現在1098円49銭で、予想PERは15.08倍です。上値を追うためには、欧米のそれが上がり、16倍、17倍でも良いとなるか、決算が意外に良くて、EPSが上がる(PERが下がる)かです。
 さて、昨日4304Eストアーの決算が発表されました。日経平均が15000円を割れた2/12の引けは615円でしたが、昨日1522円の高値を付け、平野銘柄の優等生ですが、決算の内容が芳しくありません。前期の数字は予想通りの強い数字が出ましたが、今期見通しが低すぎます。例によって期中に徐々に良くなるかも知れませんが、ちょっと乱暴な数字と言う気がします。いつも申し上げていますが、企業の時間軸と投資家の時間軸は違います。将来を見据えた先行投資を組み入れた今期予想とは思いますが、市場はどう反応しますでしょうか。
 4875メディシノバが80万株の立会外分売を発表しました。こちらも市場がどう評価するか。
今日の筆者はちょっとブルーです。

 救いは2352エイジアです。昨日の決算では、前期実績、今期予想の数字が良く、増配幅も予想より多い3円になっています。こちらも2/12の1562円から2700円台に上昇し、我が陣営の優等生です。

 本日の日経平均予想レンジ 16650円―16850円。

為替ひとまずやれやれの108円台。

おはようございます。
 週明け9日のNY株。
 ダウは34.72ドル安の1万7705.91ドル、ナスダックは14.05ポイント高の4750.21ポイントと、まちまちの動きでした。NYSE出来高は9億6628万株。
 供給不安で強含みだった原油価格の反落(3%安の43ドル前半)、中国4月の貿易不振による非鉄相場の下落で、資源関連株中心に売りが出ました。
 ほぼ出そろった主要企業の2016年1~3月期決算は、予想の範囲内とは言えさえない結果で、4月雇用統計も大きく落ち込み、景気減速感が強くなって来ました。これで6月のFOMCでの追加利上げはほぼなくなりました。

 日本株。
 買われるものとそうでないものの2極化が進んでいる日本市場ですが、昨日の「昼エクスプレス」の番組中に、勝ち組投資家になるにはその強い銘柄に付いていくしかない、その為には吹き値を飛びつくのも必要と言う話をしました。その話を、月間投資手帖の久保木社長(ケイ・アセットの兜町事務所として編集局を使わせて頂いています)に話したら、「平野さん、それは酷だよ」と言われました。確かに、分かっていても高値を買うのは難しい事です。強く言い過ぎたと反省しています。ただ、筆者46年間の経験では、高値を買えない方が、安値を買えたら、それは下げの1丁目であると思っているからです。ですから、思い切って高値を買ってから下げてしまった(間違った)時は、安値でナンピン買いをしない事です。買うともっと下がりますよ。トレンドが変わらなければ上がって来ますから。買わないのに更に下がったら、それはロスカットです。(また酷な事を言ってしまいました)
 本日の市場の外部与件は、原油安ドル高です。最近は原油とドルが連動して、あたかもドルが変動した分、ドル表示の原油価格が変わる事になっています。105円も危なかったドル円が、いつの間にか108円台半ばに戻っています。欧州会見で安倍首相が介入の可能性を否定しなかった事や、オバマ大統領の「為替は各国それぞれの問題」(アメリカには他国の為替への強制権は無い)と言う発言で、ドルの買戻しが入ったと思われます。
 決算が佳境に入っています。先の見える銘柄に資金が集中する流れは変わりません。ホームページで決算短信が簡単に手に入ります。注目していた銘柄の研究には良い時です。短信をしっかり読み込んで、明日が見えたら買えば良し、見えなかったら買わなければ良いだけです。投資家は王様です。市場を上から目線で、余裕を持って見ましょう。
 中国の株価が冴えません。本日消費者物価が発表になります。今のところ無視されていますが、これ以上波乱になると、さすがに材料となるかも知れません。

 本日の日経平均予想レンジ 16150円―16350円。

いよいよ休み明け!SQと決算です。

おはようございます。
 いよいよ連休明けの相場が動き出します。しかも週末は早くもSQです。裁定買い残は20億株前後が平均的姿ですが、最近の先高観の無い市場では、裁定も組み辛く、現在14億株台半ばとなっています。売り圧迫要因としては限定的ですが、薄商いが続く市場では、やはり波乱要因の1つです。
 今週の予定表を見ますと、日本は4月の消費動向調査(本日)、景気ウォッチャー調査(12日)、SQ,、黒田総裁講演(13日)、海外ではユーロ圏3月鉱工業生産(12日)、1-3月期GDP改定値(13日)、13日には米4月小売売上高、5月ミシガン大学消費者信頼感があります。黒田総裁の講演は注目ですが、やはりなんとい言っても、国内主要企業の決算発表のピークです。円高で、業績懸念が先行していますが、実際はどうなのか。日経平均予想EPSがじりじりと下げていますので、3番底攻防戦(2番底4/11の引け値15751円を下回らず反発)に勝つことが出来るかにおいて重大な注目点です。
 また、原油価格もここで安定するかどうかが、日経平均の水準を決めます。厳しい経済環境を背景とする今の市場の、下支え要因が、過剰流動性「金余り」だからです。企業が通常の事業をしたり、個人が日常の消費をしたりするのに必要な金額以上の資金が世の中にあふれています。その供給源の1つが、原油価格の高騰を背景とした原油売り上げ収入だったからです。

 本日の日経平均予想レンジ 16000円―16300円。

 「投資道場」6日目
 本道場は、「強い投資家・負けない投資家」になる為の、勉強の場です。その例題として、日本精密を取り上げていますが、特に今のタイミングで推奨しているわけではありません。まして決算前の重要な時に、特別な情報があるわけありません。筆者は、出来るだけ深堀取材をして、企業の実態に迫ろうとしていますが、その際1番心がけている事は、IR担当者や企業経営者に迷惑をかけない事です。IR担当者は、インサイドな情報だけを取ろうとする輩を嫌います。コンプライアンスに厳しい今、危険を感じるからです。我々アナリストが企業と深い付き合いをするためには、そんな危険を感じさせない信頼性が大事です。まして、決算前は、疑惑をもたれないように電話1本入れません。最も、深入りもせず、決算説明会の内容だけを要約してレポートにする所謂「説明会アナリスト」もどうかと思いますが。
 さて、348円の高値を付けた後、3年後、5年後まで続くかもしれない本物語、前段最大のヤマ場を迎えます。2015年8月25日に274円となります。3回目の買い乗せ時に設定したロスカットポイント274円と同値まで下げました。上場トレンドラインに乗る為の、マイナートップ・ボトム法(筆者命名)からすると、この時明確に274円を割れたら、そこでロスカットでした。つまり日本精密の上昇劇はひとまず終わりと判断さるところでした。ファンダメンタルズの先行きが不透明になった訳ではないので、完全撤退ではありませんが、最低限の種玉を残して、半年かそれ以上の様子見期間に入るところでした。この最大のヤマ場は越えましたが、事実これから本年2月後半までの揉みあいとなりました。
 そして、突然5%ルール報告であるファンドが登場し、ご丁寧にも「持ち分法適用会社」化宣言をしたのです。所謂仕手的な相場になりました。3月1日引け値で362円となり、昨年7月の高値348円を抜きましたので、テクニカルだけでは4回目の買い乗せ(この場合も3回目と同じ1000株)となりますが、ブログに何回も書いた通り、仕手戦は、ファンダメンタルズとテクニカルを超越しますので、「距離を置く」としました。つまり、4回目の買い乗せは無しです。結局、372円で仕手戦は終わりました。
 問題は今です。その仕手戦の高値377円を先週末の引け値378円で抜いたのです。ここは非常に迷うところです。そこで、筆者の結論です。「まだ、仕手戦の後遺症が残っている感じですので、今回の買い乗せシグナルにも距離を置く」です。将来性のある当社ですからゆっくり育って欲しいと思っています。もうすぐ決算ですから、決算終わってから考えましょう。複雑になった株主構成もそこで分かるわけですから。

来週の相場。

おはようございます。
 週末6日のNY株。
 ダウは79.92ドル高の1万7740.63ドル、ナスダックは19.07ポイント高の4736.16ポイント。NYSE出来高は9億7050万株。
 注目の4月雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比16万人増と、市場予想の20万2000人増を下回りました。市場はネガティブ材料として売り先行で始まりましたが、次第に、6月のFOMCで追加利上げが遠のいたと言う見方が広がって、プラス圏に浮上しました。

 日本株。
 昨日は、雇用統計を控えた連休の谷間という事もあって、予想通り動きにくい1日でしたが、直前の3連休中に為替が円高(105円台)に動いた後、落ち着いて(107円台)いた事もあって、寄り後に上昇するなど、意外に強い展開も見られました。様子見気分もある中で、どう動くか分からない雇用統計後の米株とドルに対して、結果を見極めてから動いても間に合うと言う、開き直り感もあった様に思えます。
 その結果は、前述の通り、発表数字は予想外に悪かったけれど、利上げ遠のくで相殺され、株もドルも大きな動きはありませんでした。特に日本株にとっては、ほとんど無風状態でした。
 これで、黒田日銀総裁のゼロ回答で始まった大型連休のリスクは終わりました。結局、連休控の4月25日から数えると6連続安で、日経平均は1465円下がりました。これから16000円を維持できるか。来週はオプションSQの週でもあり、3番底形成(2番底4/11の引け値15751円を下回らず反発)が出来るか、5月以降の相場の命運を握る週となります。
 米大統領選、英国のEU離脱、中国の景気、国内企業の業績等不透明な現実は山積していますが、安倍総理の欧州会見が終わり、いよいよ政策が動き出します。この不透明な現実と政策期待と言う相反する力のせめぎあいが、3番底形成にどう影響するか。週末SQ当日、内外情勢調査会(時事通信の全国組織)での黒田総裁の講演があります。精彩の無かった日銀政策決定会合後の会見でしたが、欧州会見が済み、政権側の動きが活発になる中で、講演内容が期待されます。

 来週の日経平均予想レンジ 15750円―16500円。 (何とか2番底は割れず反転を期待)

 いつもの結論になりますが、この日経平均の攻防戦を嫌い、個別株で対応する投資家が増えています。従って、4565そーせいに代表される、強い銘柄は更に強く、上昇トレンドラインが継続します。筆者の銘柄の中でも、2352エイジア、4304Eストアーのトレンドラインの強さが目立ちます。
このトレンド銘柄との付き合い方について、明日の投資道場で話したいと思います。

休み明けですが、週末です。

おはようございます。
 5日のNY株。
 ダウは9.45ドル高の1万7660.71ドル、ナスダック8.55ポイント安の4717.09ポイントと、方向感無くまちまちの動きでした。NYSE出来高は9億7641万株。
 原油先物がしっかり基調で、ダウも資源株中心に買いが入っていましたが、結局、4月の雇用統計を控えて模様眺めとなりました。雇用統計の予想は、非農業部門就業者数20万2000人増と、堅調な数字が出ていますが、4日に発表されたADP雇用報告が大きく落ち込んで居た為、雇用統計にも不安な見方が出ています。

 日本株。
 さて本日休み明けの日本株ですが、休み明けと言っても即週末です。今晩の米雇用統計の結果次第で、NY株が再び波乱になる可能性もありますので、基本的には動きにくい1日です。
 ただ、CME日経平均先物は1万6060円と、16000円台を回復し、為替も107円26銭と、休み中105円台も出た波乱から見ると、落ち着いてきた感じです。黒田日銀総裁のゼロ回答から始まった急激な円高も、休み中にかなりのガス抜きとなったようですが、107円台ではこれから出る企業業績の不安が払しょくされていません。引き続き日経平均ベースでは、政策期待含みながら、不透明なトレードが続きそうです。
 そうなると、いつもの「先の見える銘柄」の個別株循環物色という事になりますが、投資道場でも申し上げておりますが、企業の時間軸と投資家の時間軸はかなり違います。あまり入れ込んで(期待しすぎて)、企業としては予定通りの数字なのに、投資家側が勝手にがっかりしないような心構えが必要です。先の見える企業は、投資家にも利益をもたらしてくれます。期待と共に、応援する気持ちが必要です。そのような、企業と投資家の関係が構築されますと、殺伐とした日経平均の攻防戦から逃れた投資家が、どんどんこちらの世界に入って来ます。余裕を持って株を楽しみましょう。

 本日の日経平均予想レンジ 15900円―16200円。


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今日の動きは最小限に。

おはようございます。
 日銀の金融政策決定会合では、まさかのゼロ回答となった為、4月28日(木)の日経平均は終値で1万6666円5銭と、大幅に下がりました。NYダウもその日、210.79ドル安の1万7830.76ドルで、翌29日(金)も57.12ドル安の1万7773.64ドルと続落しています。CME日経平均先物も最終的には1万5860円まで下げています。
 今日はこのギャップを埋める事から始まります。きつい下げですね。原油は46ドル前後で落ち着いていますが、為替が106円45銭と、厳し環境です。日本企業の業績も、日経平均予想EPS1092円14銭と、直近の安値を更新しています。
 相場は、何が起こるか分かりません。常にこのような波乱はこれからも何度もあると思います。相場は信念を持って立ち向かう時もあれば、流れに身を任す時もあります。ここは後者です。このタイミングでは、売り方ヘッジファンドが主導権を握りますので、彼らが売り攻撃を畳み掛けてくれば更に下がるし、日本政府の政策発動を意識して早めの利益確定となれば、今日が当面の安値になるかも知れません。こういう時は、相場の動きに逆らわない事です。投資家の多くは、休み中に心の余裕が出来たと思いますのでパニックにはならないと思います。
 そうは言っても、日本の不透明感から離れたところにいる中小型個別物色の投資には、ダメージは少ないと思いますが、主力株中心の投資家には厳しい展開です。特に信用取引の投資家には追証がかかる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここは最小限の動きに留めるべきと思います。
 勿論、戻りで手透かしをした相場巧者の方には、逆張りタイミングとなると思いますが・・。そしてまた3連休です。

 本日の日経平均予想レンジ 15800円―16200円。

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